ノートの活用法を考える
今回は、問題をよく理解している子が作る“ノート”に注目してみましょう。
試験官が判読できる文字を書くことがノート作りの第一歩
まずは文字です。
小学生の作るノートですので、美しい文字である必要はありませんが、子ども自身が判読できる文字であるかは確認してみてください。
例えば、数字の7と9、0と6などを誤読することで、ケアレスミスに繋がっていないかチェックをしてみることが必要です。
漢字もそうです。例えば、「顔」という字であれば、そのつくりである「頁(おおがい)」の横線がきちんと2本引かれているか、というようなことをチェックします。
漢字の「はね」や「はらい」まで神経質になる必要はありませんが、きちんと書くという習慣を付けていくことは大切なことです。
試験の際、試験官に判読してもらえるような字を書く練習をすることが、ノート作りの第一歩となります。
低学年のお子さんをお持ちのお母さんは、ゆったりした気持ちで導いてあげてください。
その大前提を踏まえて、さらに“賢いノートの作り方”を5つに分けて伝授しましょう。
1 余白を多く持つ
ノートは問題と解答を書くことが多くなりますが、その場合でも、左右、あるいは上下のどちらかに余白を設けてください。
余白には、授業の最中に「後で先生に質問」であるとか「ここが重要!」などという思い浮かんだことを書くこともできますし、算数では筆算の場所にすることも可能です。
要は、「自由記述欄」というメモ書き機能を付けておくということです。
2 筆算は縦方向を揃える
筆算の段がずれないように、縦方向を揃えて書く習慣を付けることは、とても大事です。
同時に、計算式は横へ横へとダラダラ続けずに、「=」で必ず改行するようにすると、グチャグチャになるのを避けることができます。
中学受験は1点差の勝負になることが多いので、ケアレスミスをどの程度防げるかで変わっていきます。「惜しい!」ということがなるべく少なくなるようにしたいところです。
筆算の段ずれはケアレスミスを呼び込みやすい部分なので、特に意識して書くことを習慣付けましょう。
3 大きな文字で書く
贅沢な使い方ですが、なるべく大きな字で書くようにしましょう。大きく書くことで、きちんとした字に見えます。
特に、理科の図表など(例えば、顕微鏡の各名称など)は大きめに書くことで、イメージが定着しやすくなります。
しかも、要点も書き込めるので、見直しの時にも威力を発揮します。
4 イラストや漫画を多用する
例えば、自分でその課題に合った漫画を描き、それに吹き出しを付けます。
それは問題を理解できていないとできないことなので、自分が納得できたという仕上げの作業としては効果的です。
しかもその作業を行うことで、記憶に定着します。
イラストも自作して構いませんが、自宅にコピー機のあるご家庭では、資料集を直接コピーしてノートに切り貼りしていくことで、ノートに愛着が湧くでしょう。
5 花丸マークを付ける
そのページに書かれていること、あるいは、その単元が理解でき、類題も解けるという自信が付いたら、そこにご家庭オリジナルの「いいね!」マークを付けることをお勧めします。
「理解までもう少し!」という印が、ある日、花丸マークに変わり、ノートが花でいっぱいになることでも、やる気に繋がっていきます。
子どもは褒められることが大好きなので、小さなことでも達成感を味わえるように工夫しましょう。
子どもの傍らでエールを送ってくれるのは、自作のノートだけ
以上、代表的なポイントを5つ挙げました。
はじめからノート作りの才能を持っている子は少ないので、最初は親子で一緒に、どのようにノートを取ったらよいのかを考えてみてください。
ある程度のやり方を教えてあげた後は、子ども自身が試行錯誤していくでしょうから、それを見守りながら、時々ノートをチェックしてあげるといいですね。
母は、受験会場まで付いていくことができません。
最後の最後まで、あなたのお子さんの傍らに寄り添って、エールを送ってくれるのは、この自作のノートだけなのです。
「これを見るだけで安心する!」というようなパワーを与えてくれる、自分だけの“オリジナルノート作り”を試してみてください。
「見える化」効果で達成感を得られるので、きっと学習していくことが楽しくなっていくと思います。
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