校長:加藤 浩一先生
チーフ講師:山田 望先生
千葉地域でも随一という規模と実績を誇る本八幡校。今年も中学・高校・大学受験で目覚ましい成果を残しました。特に目を見張るのは、東京大・東京工業大・慶應義塾大医学部といった最難関大への合格。最高峰にも届かせる指導がなぜ可能なのか。その裏には「生徒の夢」にこだわる先生方の想いがありました。
−−今年も東京大や東京工業大、慶應義塾大医学部など、目覚ましい実績を残されましたね。1年を振り返っていかがでしたか。
加藤校長:
東京大学に合格した2名は、1名は小学生の頃から、もう1名も中学生の頃から指導してきました。夢を叶えてくれてホッとした反面、長い指導が終わって少し寂しいですね。
山田講師:
その2名は、正反対のキャラクターでしたね。ひょうひょうとしていながら頭が切れる天才肌の男子生徒と、努力家タイプの女子生徒。彼女の勉強量は凄かったですよ。朝から晩までTOMASで勉強していて、自習室に指定席があったくらいです。
加藤校長:
生徒に特定の席は作らないのですが、彼女がいつもその席にいるので、他の生徒が「彼女の場所だから……」と座ろうとしないんですよ。時間だけでなく、質も凄い。普通は長く机に向かっていてもボーッと考える時間があるもの。ところが、彼女はいつ見かけても手が動いていました。
−−授業はどのように進められたのですか。
山田講師:
2人とも疑問と質問を山ほど抱えて授業に臨んでくるので、それを解決してあげるという授業スタイルでした。それと、2人とも「でも」が多い生徒でした。解説しても「でも、ここは○○じゃないんですか?」と、なかなか信じない(笑)。しかし、これが大切なのです。「でも」が出てくるということは、理解にどこか誤解がある。それを見つけて正すには、納得するまで議論することが必要です。生徒には、常に「わからないのは罪じゃない。わからないまま放置するのが罪だ」と話しています。
加藤校長:
ハイレベルな大学をめざすなら、正確で深い理解が欠かせませんからね。特に国公立大は記述も多い。自分の言葉で説明できるくらいに理解を深めることが必須です。
山田講師:
実は、わざと間違った解説をすることもあるんですよ。そこで「でも」が出てこないで、「そうですね」となったら理解していない証拠。生徒の疑問に私が説明し、私からの問いかけに生徒が自分の言葉で説明する。授業で話す量は、生徒も私も同じくらいですね。
加藤校長:
集団の予備校では、とても一人ひとりにそこまでつき合えない。個別指導のTOMASだからこそ可能な授業です。
今期の東京大理(I)、慶應義塾大医学部をはじめ、多くの生徒を最難関校合格へと導いてきた山田講師。「正確で深い理解をしてもらうために、授業は基本的にディスカッションの場としています」
−−意欲の高い生徒だったのですね。その原動力は何なのでしょうか。
加藤校長:
心の底から「行きたい!」と思える“夢の志望校”があること。これに尽きますね。実は、“夢の志望校”を口にしない生徒も多いんですよ。おおよその感覚ですが、4割くらいの生徒は本心とは違う学校を挙げています。
−−それはなぜでしょうか。
加藤校長:
成績を見て「私の実力はこれくらい」と決めてしまうんでしょうね。でも、それでは自分を偽り続けることになる。偽りの気持ちでは本気で勉強なんかできません。
−−どのように“夢の志望校”を引き出すのですか。
加藤校長:
実績を見せます。「このくらいの成績だった先輩が、この大学に合格できたよ」と教えてあげる。そこで「私にもできる」が芽生えるんです。もともと“夢”がない生徒の場合は、将来の希望について探る。実は医者とかアナウンサーに憧れている生徒は多いのですよ。それなら「○○大の医学部はどんなところか」とか「アナウンサーなら英語に強い××大学がいいね」とか。具体的に話すと、“夢”は育っていきます。
山田講師:
授業でも大学の学びを話したりします。例えば、物理なら量子力学やブラックホールの話をしたり。入試には直接関係なくても「こんな面白い学問が待っている」と思うだけで、モチベーションは上がります。
「自分の心を偽ったままでは本気の勉強はできない。できるだけ早く生徒の本当の“夢”を引き出すことが大切」と説く加藤校長。
−−実現できそうもない“夢”にはどう対処しますか。
加藤校長:
そんな“夢”はありません。少なくとも私たちはできると信じていますし、実際にいくつもの“夢”を叶えてきました。もちろん、時間的に間に合うかどうかはありますので、できるだけ早く“夢”を引き出してあげることが大切。“夢の志望校”が決まれば、ゴールから逆算してカリキュラムが組めますから。
山田講師:
カリキュラムは言わば、“夢を叶える計画書”です。そのために、入試問題の研究も徹底的にしています。「この大学・学部・学科なら、この問題集のこの例題がいい」というレベルまで細かく調べ上げています。
加藤校長:
もちろん、試験は水物ですから、実力十分でも“万が一”はあり得ます。しかし、私たちはプロ。生徒には“夢の志望校”に向かって全力でぶつかってもらい、万が一に備えて万全の併願計画は私たちが準備します。そのためにも、“大学の先にある夢”も知っておきたいのです。
−−1人ひとりの“夢”に寄り添い、綿密に計画する。それが本八幡校の実績を支えているのですね。
山田講師:
そうですね。“現状”を冷静に判断して、“夢”とのギャップを埋めるためのカリキュラムを作る。この王道を着実に、徹底的に進めます。私たちは絶対に「無理だ」とは言いません。口にしないのではなく、無理とは思えないからです。
加藤校長:
だからと言って、ムリヤリ焚きつけることもしません。合格するためには、少しでも早くから必要な全科目を受講していただいた方が確実に決まっています。しかし、部活動やご家庭の都合でそうはいかないケースもある。そんなときには、いくつかの科目を1年先に伸ばした計画を提案することだってあります。あくまでも真摯に、全力の誠意で生徒自身とご家庭の“夢”を叶える……その一念を込めたカリキュラムですから、ぜひ信じてついてきていただきたいです。
授業開始前の講師ミーティング。千葉地域最大級の校舎だけに講師の顔ぶれは豊富。教室全体から“夢の実現”に向けた熱の強さを感じた。