左から
校長:小澤 正樹先生
チーフ講師:春日 直登先生
TOMASの本部校として100名以上の精鋭講師が集う池袋校。ターミナル駅に位置する校舎には、小・中・高と幅広い学校の生徒が通っている。21年度入試では開成中、駒場東邦中、慶應義塾高、北里大医学部など難関校に多数の合格者を輩出。コロナ禍で計画通りに学習が進まない中、どのようにして躍進を遂げたのか。校舎を管理する校長と、指導歴20年を超えるベテラン講師が合格の舞台裏を語る。
――今年は中学受験の開成や駒場東邦、高校受験の慶應義塾、大学受験で北里大医学部など、すべての受験で多くの難関校合格者を輩出しました。2021年度の受験を振り返ってみていかがでしょうか。
小澤校長:開成に合格した生徒は小3から通っており、最初は講習会のみの参加でしたが、小4からは集団塾との掛け持ちで受験まで続けてくれました。
その生徒が通っていた小学校で春日先生が評判になり、優秀な生徒さんが集まってきてくれたことも実績につながっていると思います。
小澤校長:池袋校に着任して6年。生徒の第一志望にこだわり、これまで多くの生徒を夢の志望校合格へと導いた。
――もともと難関校を志望していた生徒が多かったのでしょうか。
小澤校長:今年の生徒は初めから難関校を目指していた生徒が多かったです。その分思うような成績が取れないときには、志望校変更の相談を何度も受けました。しかし、夢の志望校に合格させるのがTOMASです。併願校を含めた戦略を立て、第一志望は最後まで貫いてもらえるように話し合いを重ねました。
――志望校を下げた方が良いのではないかという相談にはどのように対応していますか。
小澤校長:これはもう…励ますしかないですね(笑)。というのも、志望校を下げたから合格しやすくなるという話ではないからです。
春日先生:早くから志望校を決めている生徒だと、入試の半年~1年前から問題傾向を意識してカリキュラムを作成します。模試は全受験生が共通の問題を受けますが、実際の入試では学校ごとに問題が異なります。模試の成績が悪くても、過去問では合格点を超えているケースはよくありますし、むしろ過去問の点数の方が信頼できますよね。そこで志望校を変えてしまうと、また傾向の違う問題にイチから対策しないといけないので、結局合格可能性が下がってしまうのです。
――ずいぶん前から志望校を意識したカリキュラムを作成するのですね。開成に合格した生徒のカリキュラムはどのようなものだったのでしょうか。
小澤校長:集団塾の先取りをしていました。集団塾も十分進度は早いですが、その先取りをしてできるだけ早く過去問演習に入れるように進めていました。小6からは集団塾も単元学習が終わるので、そこからは志望校対策や弱点補強に切り替えていきました。
春日先生:苦手な単元が多い生徒ではなかったのですが、とにかく自信がない生徒でした。私から見ていると十分に理解している単元でも、わからないと決めつけてしまう。「あと10秒考えたらわかるよ」と心の中で思っていましたが(笑)。
小澤校長:ただし基本的にはよくできる生徒だったので、私にも先生にも「絶対に合格させないといけない」というプレッシャーはありました。お母様と春日先生同席のもと何度も面談し、定期的にカリキュラムを修正しました。
春日先生:池袋校一筋20年のベテラン講師。一人ひとりの個性を尊重した指導で、保護者からの信頼も厚い。
――春日先生は生徒を指導するとき、どのようなことを意識していますか。
春日先生:正解に至るまでに複数のルートを提示することや、生徒が望む解き方で正解にたどりつく道筋を指導することを意識しています。できる生徒は自分で考えているので、生徒の考えや解き方を尊重しつつ、「こっちも早く解けるよ」と指導していくイメージです。
――昨年はコロナで多くの学校が休校になりました。池袋校に通っていた生徒たちにもコロナの影響はあったのでしょうか。
小澤校長:学校が休校になり、集団塾もオンラインになった影響で、ほとんどの生徒は進度が遅れていました。ただしTOMASは感染防止対策を徹底した上ですぐに再開したので、難関校に合格した生徒たちは遅れを取り戻そうと、むしろ普段よりペースを上げて勉強していましたね。もちろんコロナが心配でお休みする生徒さんもいましたが、ほとんどの生徒さんがTOMASの対策を信頼して通ってくれました。
――やはり継続して勉強できた生徒が合格に近づいたということですね。池袋校では進学塾として、教室全体で意識していることはありますか。また講師間の情報共有はどのようにされているのでしょうか。
小澤校長:長期的なスパンでいかに合格まで導いていくかを意識しています。生徒によっては習い事や家庭の事情、また成績によって志望校を下げてしまう子や受験自体をあきらめてしまう子もいます。様々な状況に対応できるように、生徒やご家庭とのコミュニケーションを欠かさずに、必要があれば通塾の曜日や回数を調整しながら、夢の志望校を変えずに受験してもらうということは気を付けていました。個別指導だからこそ、生徒やご家庭との距離も近づきやすいので、その良さをできるだけ生かそうと考えています。
春日先生:講師間の情報共有は日々のレポートが中心です。コロナ禍になる前は定期的に勉強会を開いたり、ミーテイングをしたりしていましたが、今は中止しています。ただし進め方や教材に悩んでいる講師がいれば個別で声を掛けますし、できる限り相談に乗るようにしています。
――ご家庭ごとに綿密なコミュニケーションが取れるというのは個別ならではですよね。それでは続いて校舎の雰囲気や特長について教えてください。
小澤校長:他の教室と比べると、比較的広くて設備は整っています。セキュリティも万全ですし、一階にはカフェもあります。先生たちも明るく穏やかな先生が多く、通いやすい雰囲気だと思います。
また、学校の偏りもなく、小・中・高それぞれの生徒がバランスよく通ってくれています。浪人生も多いです。そのためさまざまな学校の定期テスト対策や受験指導に通じており、その点は校舎の強みです。どの年代・どの学校のお子様でも安心してお任せいただけるのではないかと思います。
――年代、学校問わず通えるということですね。最後に、今後池袋校をどのような校舎にしていきたいですか。
小澤校長:やはり進学塾として中学受験では御三家、大学受験では東大など最難関校合格者を毎年輩出できるような校舎にしたいと考えています。みんな一度は行きたいと夢見る学校を受験できるレベルまで引き上げる。そして合格させられる校舎にしていきたいですね。
春日先生:TOMASに通う前の成績に関わらず、行きたいと思った学校に合格させられる校舎にしたいです。偏差値30からスタートする生徒、すでに60を超えている生徒。どんな状況の生徒が来ても状況に合わせて対応できる、必要なことを提供できる、そんな校舎にしていきたいです。
2021年度入試で難関校に合格した池袋校の生徒たち。