左から
講師:加藤 裕貴先生
校長:河野 敦先生
2021年度大学入試において、開校からわずか2年目にして東京工業大、日本医科大、筑波大、慶應義塾大、横浜国立大など、多くの難関大合格者を輩出した多摩センター校。
管轄するのは新百合ヶ丘校と兼任で校長を努める河野先生。大学受験に強い点は同じでも、生徒の育て方には違いがあるという。河野校長と加藤先生、上原先生にお話を伺った。
※上原先生は都合によりこの日はオンラインで参加。
開校2年目でいきなり多くの合格実績が出ましたね。
河野校長:
多摩センター校、新百合ヶ丘校ともに大学受験に強い校舎であることと、生徒たちの通う高校などは一緒です。大きく異なるのは在籍期間。
新百合ヶ丘校は5年〜6年という長い期間通って合格を勝ち取った生徒が多い一方で、多摩センター校は開校2年目ということもあり、在籍期間が1年弱〜1年半の生徒が中心です。
もちろん、早ければ早いほどより確実に、合格に必要な力をつけさせることができます。とは言え、残された期間を延長することはできません。
入会時期から試験までの期間に合わせたカリキュラムと、加藤先生や上原先生といったトップ講師の指導によって、短期間での志望校合格も可能となります。
21年度大学受験合格実績でTOMAS全校中第二位の新百合ヶ丘校と、多摩センター校を管轄する河野校長。
具体的にどのような指導を行っていったのでしょうか。
上原講師(オンラインで参加):
ではまず、6月に入会し東工大に進学した生徒から。
彼は東工大に行きたいという意思がとても強く、理系科目はそれなりに力がありました。しかし英語が壊滅的で、このままでは入試でも足を引っ張ることは明白でした。
時間が十分にあればしっかりと基礎を固めた上で共通テスト対策を行い、東工大や併願校である早慶の過去問演習に入ります。
ところが、試験まで8カ月しか残されていなかったのですべてをこなす余裕はありませんでした。
そこで、しっかりとした基礎固めと、東工大の過去問演習に的を絞り、共通テストと併願校の対策はほとんど扱わないことにしました。二次試験の記述問題に解答できる下地を作るために10月まで文法構文などの基礎固めに取り組み、11月から東工大の過去問演習に専念させました。
幸いなことに東工大は共通テストで600点以上とれれば合否判定時にはカウントされないので、足切りラインを突破するだけの点がとれれば問題ありません。
結果は共通テストも早慶も理系科目でカバーでき、東工大、早慶すべて合格。
もちろん本人の努力あってのことですが、東工大に特化した対策ができたことと、理系科目を加藤先生が仕上げてくださったことで、作戦勝ちできたケースだと思います。
加藤講師:
数学物理化学はもともと得意で、私が受け持った段階で、すでに過去問で答えにはたどり着ける状態でした。
ですが、得点がもらえるような答案ではなかったので、半年かけて得点力を育てていくことにしました。
理系科目については下地はあったので、東工大だけでなく早慶含めて自由記述の過去問に数多くあたらせることができました。
東大京大、開成麻布など、中受から大受まで最難関校合格実績を多数もつ加藤講師
同時期に英語は基礎的な内容を、理系科目ではトップレベルの指導を行っていたのですね。
河野校長:
生徒によって、さらには科目によってカリキュラムを作り込むのがTOMASの強みです。
担任だった鈴木副室長は特にカリキュラムに強いこだわりをもっていて、講師と相談しながら丁寧に作成し、指導開始後もこまめに調整を重ねていました。
続いて早慶と横浜国立大の理工学部に合格した生徒についてお聞きします。
河野校長:
彼は新百合ヶ丘校から千葉大に合格した生徒と同級生で、桐光学園でトップを争うライバルでもありました。
加藤講師:
入会は高2の秋で、私は3年に上がるタイミングで担当になりました。
序盤は単元学習を行い、数Ⅲの全範囲の履修を終えてからは実際の入試問題を扱った演習に移行しました。授業時間をフル活用するために事前に問題を解いてきてもらい、授業では解説や答案のブラッシュアップに時間を割きました。
横国より上の国立大を狙っていたのですが、共通テストが思わしくなかったため横浜国立大と早慶を受験しすべて合格。学ぶ内容を優先して横浜国立大に進学しました。
文系の生徒の指導についてもお聞きします。
上原講師:
慶應経済に合格した生徒はTOMASでは英語と小論文を受講し、私は小論文を担当しました。
自分の意向や疑問点をハッキリと言葉にしてくれる生徒だったので、こちらも向き合いやすかったです。
小論文の指導は、具体的にはどのようなことをするのですか?
上原講師:
慶應の小論文は課題文を正確に読み取る力を問われるので文章を正しく読めているか、また必要な背景知識が入っているか、など本人の現状での力量を細かく見ていきました。
答案の添削では表現力や文章構成力をチェックして、もっと良い表現や構成ができるところを指摘し、減点されうる箇所は一つひとつ正していきました。
夏から着手し12月頃までは思うように書けず苦労していたようですが、コツを掴んでからは安定して良い答案が書けるようになりました。
続いて中学受験、高校受験の事例があればお願いします。
河野校長:
残念ながらありません。
まだ中学受験、高校受験で最難関を狙う生徒がほとんど在籍していないからです。
加藤先生や上原先生は中高でも最難関への指導実績がありますし、他にも指導できる優秀な先生が揃っています。鈴木副室長も多摩センターに来る前は中学受験が大変盛んな地域の校舎にいたので、担任としての指導実績は豊富です。
合格させられる環境はあるのに、目指す生徒がまだほとんどいないので、非常に勿体ない状況です。多摩地区の皆様、今がチャンスです!
多摩センター校の強みはどんなところでしょうか?
河野校長:
冒頭でも触れましたが、カリキュラムです。
受験学年は過去問演習期間をしっかり確保することが重要です。
いつから過去問演習に入るかを最初に決めたら、進捗に遅れがないかこまめにチェックし微調整を加え、予定通りの時期に演習に入れるようにします。
受験本番まで残り一年を切っているようなケースではカリキュラムの作り込みと運用開始後の徹底した管理が特に重要で、多摩センター校はそれが得意な担任と講師が揃っています。
実績としては国立大や早慶以上が注目されがちですが、偏差値50くらいの高校からマーチへの合格者も複数出ています。これもカリキュラムがしっかり機能した成果でしょう。
多摩センター校から中学受験、高校受験での合格者が出る日が楽しみですね。最後におひとりずつ今後の抱負をお願いします。
加藤講師:
東大京大、御三家中などの最難関に合格させることはもちろんこれからも追求していきたいと思いますが、大事なのは本人の志望校に合格させることです。
成長の過程を間近で見守り、合格の瞬間に立ち会うことができるこの仕事が本当に好きなので、これからも目の前の生徒一人一人をしっかりと志望校に合格させていきたいと思います。
上原講師:
生徒一人ひとりが違う成長を見せるので、毎年新たな発見と学びがあります。
指導を通して自分自身ももっと成長し、生徒たちに還元していきたいですね。
河野校長:
近隣校舎として新百合ヶ丘校や南大沢校など、多くの実績を出している大型校舎があります。多摩センター校はまだ開校して間もないため実績という面では見劣りしますが、今日お話しした通り、指導力では遜色ありません。
周辺にお住いの皆様にもっとTOMAS多摩センター校の魅力を知っていただけるよう、まずは目の前の生徒たちを志望校合格に導いていきます。
校舎に飾られている2021年度合格者たちのポスター。
ほかにもたくさん貼ってあります。