左から
講師:永井 秀和先生
教室長:百田 洋平先生
講師:中川 稔彦先生
開校わずか1年半の海浜幕張校が20年度入試で大躍進を遂げた。
東京大学文科二類1名、早稲田大学政治経済学部1名、桜蔭中1名、雙葉中1名、渋谷教育学園幕張中1名の合格者を輩出。
千葉御三家では市川中、東邦大東邦中、昭和学院秀英中に多数合格し、市川中と東邦中については受験者の合格率七割を達成。
大躍進の舞台裏には、徹底した志望校対策と講師・担任の地道な努力があった。
−−2018年9月に開校したばかりの海浜幕張校ですが、素晴らしい合格実績を出しましたね。早速ですが東大に合格した生徒についてお聞きします。
百田教室長:
この生徒は高2の終わりに、国語の東大対策を目的にTOMASに入会しました。
各科目かなり高い学力をもつ非常に優秀な生徒でしたが、いざ現代文の記述答案を書かせてみると言葉の意味や使い方に誤りが散見されました。
東大の国語は記述量が多いので、とにかくたくさん書かせて、たくさん添削を受けるなかで書き方・語彙力ともに鍛えていきました。
その後、古文の対策にシフトしましたが、早く仕上がったため、改めて現代文の演習指導に戻して過去問対策に努めました。
T志望校対策に情熱を燃やす百田教室長。
−−国語以外の科目はどのように勉強していたのですか?
百田教室長:
後半からは英語もTOMASで受講しました。一般的なテキストではなく英文のインタビュー記事などが多く載っているテキストを講師が指定し、内容を英語で要約させるなど、独自の指導で鍛えていきました。
それ以外の科目は独学で東大合格レベルに到達させていました。本人曰く普段の定期テストを毎回受験本番だと思って全力で取り組むように心がけていたそうです。本当に努力を惜しまない優秀な生徒でした。
なかでも数学はかなり得意で、この春からTOMASで講師として働いてくれているのですが担当科目ももちろん数学です。
−−それは頼もしい新人講師ですね。続いて早稲田大学政治経済学部に合格した生徒についてお聞きします。
中川先生:
私が英語を担当していました。
高2の3月、入会当時からかなり力のある生徒だったので、一般的な受験生よりも一足早く、夏前から過去問演習に入れるようにカリキュラムを組んで指導しました。
授業では毎回、冒頭の確認テストでこれまでに扱った重要単語・熟語や文法事項がしっかりと定着しているかを確認するのですが、彼女はいつも完璧に習得してきていたのが印象的でした。
多くの生徒の場合、前回の内容こそ覚えていても、1~2カ月前に扱った内容をランダムに出題すると全然できないものです。「習ったはずの重要事項を忘れている」ということを自覚させ、どういう復習をしているかを細かく聞き取って一緒に復習の仕方も考えていくところまでセットで講師の仕事だと考えていますが、彼女の場合はまったくと言っていいほど手のかからない模範的な生徒でした。
授業は楽しくがモットー。生徒がTOMASに来るのが
楽しみになるような指導を心掛けたいと語る中川先生。
−−続いて中学受験の合格者についてもお聞きします。桜蔭中に合格した生徒はどのような指導を受けていましたか?
百田教室長:
この生徒は桜蔭中と渋幕中の両方に合格し、悩んだ末に通学の利便性から渋谷教育幕張中に進学しました。
桜蔭中の算数対策をするためにTOMASに入会し、しばらくは桜蔭中に向けて頑張ってきました。途中から渋幕特有の長い文章題対策や平面立体図形対策に切り替えました。
土地柄、渋幕中志望の生徒は当然多いので、講師たちも渋幕の過去問研究はバッチリです。桜蔭中、渋幕中の算数で出やすい単元を重点的に鍛え、夏以降ひたすら過去問演習を行いました。
永井先生:
渋幕中はもちろん、市川中、東邦中、昭和学院秀英中など千葉御三家も受験者が多く、研究が進んでいますよね。
私は市川中に進学した生徒の国語を担当しました。宿題の多い集団塾との併用でしたので、負担も考慮しつつ、彼の抱えている課題を克服するために最適な問題を選んで宿題として出していました。集団塾だと課す問題は全員一緒になってしまうので、その生徒が今解くべき問題をこちらで選んであげられるのは個別指導の強みだと考えています。
百田教室長:
雙葉中に合格した生徒の場合も、雙葉中はその他の御三家などと比べるとそこまで難問は出ないので、合格に必要なレベルの問題をこちらでセレクトして取り組ませました。演習指導の中身を生徒によって変えるのは効率的に伸ばすうえで重要ですよね。
前職は集団指導塾の教務担当だった永井先生。
目の前の生徒ととことん向き合いたい想いからTOMASの講師へ。
−−過去問を徹底的に研究し、志望校対策に力を入れているのですね。
中川先生:
志望校の出題傾向をよく研究することで、絶対に必要な単元と、優先順位を下げてもよい単元を区別し、志望校への突破力を高めていく指導を講師一同心掛けています。
百田教室長:
今年のとある入試で、出題された問題を見ながら担当講師が「この問題なら〇〇君は解けているはず、受かっていますよ!」と、合格を確信した一幕がありました。狙われる単元を予想し徹底的に対策してきたので、生徒が解ける問題、解けない問題を把握していたのです。実際にその生徒は志望校に合格していました。
−−そこまで生徒のことを把握できるのは完全1対1ならではの強みですね。
中川先生:
私は以前違う塾で指導していたこともあるのですが、やはり1対1と、1対2や1対3は全然違いますね。TOMASに来てからは生徒が問題を解くときの表情や、手の動きまで見ていますから。これが2~3人同時に見るとなると、解き終わったら声をかけてもらう進め方にならざるを得ないので、解き終えた結果しか見ることができません。
永井先生:
生徒の手の動きを見ていると、教えたばかりの内容や基本事項を忘れていることにも気付けます。恥ずかしがって聞くのをためらう様子を見せる生徒もいるのですが、「何回聞いてもいいからね」とこちらから働き掛けて、納得いくまで聞いていいんだ、という空気づくりを心掛けています。
−−高い合格実績の裏には、生徒をよく見る丁寧な指導と、徹底した志望校対策があったのですね。最後に今後の海浜幕張校の目標をお願いします。
百田教室長:
今年の結果は良かったですが、まだまだ東工大、一橋大、国公立医学部や男子御三家中など挑むべき目標はたくさんあります。
今後も多くの生徒を志望校に合格させて、校舎としてのノウハウを蓄積させていきたいと思います。