(左)チーフ講師:平尾 仁先生
(右)校長:山中 雄治先生
20年以上の歴史をもつTOMAS古参校舎の一つ。
大森という土地柄、通いやすい距離にある慶應義塾大学および附属校志望が例年多く、今年も慶應義塾大学経済学部1名、同文学部1名、慶應義塾高1名、SFC中1名、それ以外でも駒場東邦中2名など多くの合格者を輩出した。また近年の大きなトピックとしては、東京大学理科1類1名、東京医科歯科大学医学部1名など、最難関にも合格実績を出している。
−−まずは今年の難関校合格者たちの受験当時のエピソードや指導などについて伺っていきたいと思います。平尾先生は慶應経済と文に合格した2名を担当されていたそうですね。
平尾先生:
経済学部に合格したIさんは中学受験で一度TOMASに通い志望校に合格しています。そのときの経験から大学受験でも再びTOMASに来てくれました。
山中校長:
中学受験のときも私が担任を務めていました。
このままでは受からないから全範囲を洗いなおしてほしいという要望でTOMASを訪ねてきたのですが、そんなことをしていては非効率的で間に合わないと判断し、徹底した志望校の過去問演習をご提案しました。
ご家庭とも相談し、指導内容を取捨選択して志望校に特化した指導を行うことでご納得いただき、結果的に志望校に合格。大学受験でも、志望校対策ならTOMASと考えてくれていたようです。
平尾講師:
11月に入会した時点で、受験校は慶應経済、上智経済-経済、上智経済-経営、東京理科大経営の4つに絞っていました。
文転した都合上、選択科目は数学、国語は古文漢文の出題無し、もしくはほとんど無しという制約の下で、自ら調べて決めたそうです。
指導内容としては、基本的な文法語法はすでに入っており語彙力もありましたが、読解問題での条件の見落しや、語法を誤って覚えているケースが散見されたので、過去問演習を通じて弱点や癖を修正・穴埋めしていきました。
英作文では、与えられた和文を別の日本語表現で同じ内容に言い換え、「英語ではこういう状況ではこういう表現を使う」と、英語独特の言い回しをよく教えていました。独特の表現を使う部分については経験値がものをいうので、慶應の過去問を10年分以上は取り組ませましたね。
上智の過去問では基本的なところで勿体ないミスをすることが時々あったので、その都度指摘していきました。入会時点ですでに7割はとれていましたが、直前期には9割とれるようになっていました。理科大はほぼ満点というところまで仕上がっていました。
山中校長:
数学については、本人はそれほど危機感を持っていませんでしたが、危うい部分が見られたので最後まで指導を実施しました。
1対1で講師が洗いざらいチェックしてみるとやはり、理解が曖昧なところがいくつも発覚してくるので、その都度補強をし続けました。
最終的には確実に合格をとりにいけるレベルまで仕上げることができたので、慶應の合格発表では不安はなく、ワクワクしながら楽しみに待つことができました。
TOMAS特訓合宿の英語の監修も務めるベテラン講師。
穏やかな口調で丁寧な指導を行う。
−−続いて慶應文に合格した生徒についてもお聞きします。
山中校長:
彼は中学受験でTOMASに通い、合格後もそのまま6年間TOMASに通い続けてくれました。
平尾講師:
中学3年から私が英語を担当し、大学受験を見越したカリキュラムで鍛えていきました。
とはいえ、大学入試本番まではかなり時間があったので、英検やTEAPなど外部検定試験も目標に設定しながら進めていました。先取り学習の甲斐あってTEAPは高2の11月の時点ですでに上智のスコア基準をクリアしていましたね。
TOMASで生徒指導にあたって9年目。
「夢の志望校にとことんこだわらせる」指導がモットー。
−−慶應義塾大学文学部の英語は試験時間120分、大問1題、辞書持ち込み可という特徴的な試験ですが、対策はどのように行ったのですか。
平尾講師:
辞書持ち込みOKではありますが、超長文のため実際に辞書を引いている余裕はありません。それどころか、適宜読み飛ばしながら重要なところを拾っていく取捨選択も必要になってきます。彼の場合英語がかなり得意だったので、すぐにコツを掴んでいきましたが、他の生徒の場合はもう少し時間をかけて訓練していくことが多いです。
山中校長:
彼はよくも悪くも安定したペースで勉強したいタイプで、受験直前だからといって普段の倍の勉強をするなどラストスパートをかけるのには不向きと感じていました。
中学合格後もそのままTOMASに通ってくれたおかげで、一足早く高2段階で高い学力をつけることができた、それが今回の結果につながりました。
−−その他の難関校に合格した生徒についてはどのような指導を行ったのですか?
山中校長:
駒場東邦中や慶應義塾高の生徒もそうですが、多くは受験学年の春~夏に入ってきて、最初は苦手科目の克服、その後は徹底した志望校対策を行うケースが多いです。
もちろん一人ひとり苦手箇所も志望校も違うので、指導の仕方は変えていますが、大枠は変わりません。
一方で、今年の話ではありませんが、東京大学理科1類と、東京医科歯科大学医学部に進学した生徒は、二人とも中学から長期にわたってTOMASに通っていました。
東大に合格した生徒は浅野中に通っており、浅野で上位をキープすることが東大合格に繋がっていると考え、学校の授業の先取り指導を行っていました。この生徒は結果的にTOMASと学校の指導だけで東大に合格しました。
東京医科歯科大に合格した生徒は駿台との併用で、駿台の授業がかなりハイレベル且つ早い進度で進んでいくため、駿台の授業でわからなかったことをTOMASで補ったり、余裕のあるときはさらに発展的な問題を扱ったりしていました。
−−東大や東京医科歯科大に合格させられる先生がいるのは、校舎の大きな強みと言えそうですね。
山中校長:
そうですね。2人を担当した中山先生、今年の慶應2名を合格させた平尾先生をはじめ、歴史の長い校舎ですので豊富な合格実績をもつ講師がたくさんいます。
また、合格実績が豊富ということは、合格まで導いた個人別カリキュラムも豊富にあるということです。TOMASだけで勝負するカリキュラム、特定の塾・予備校と併用するカリキュラムなど、いろいろなパターンのカリキュラムの成功例が豊富にあります。
過去の指導例をもとに振り返りやアレンジをおこない、カリキュラムの質を年々磨き続けています。
−−合格事例としてはやはり慶應系列が多いのでしょうか?
山中校長:
たしかに慶應の附属校志望の生徒は多いです。早稲田の附属校に比べて通いやすいこともあり、慶應志望のご家庭が多い印象です。慶應中等部、慶應普通部にもこれまでに多くの合格者を出しています。慶應だけでなく、早稲田本庄に数年連続で合格者が出ていた時期もありましたし、早稲田大学や医学部への合格者も多いです。
−−やはり歴史の長い校舎だけに、多方面への合格実績を積み重ねてきているのですね。
最後に今後の目標をお願いします。
平尾講師:
この仕事は生徒の人生を大きく左右する責任の重いものです。
これからも、関わった生徒たちの人生をより良い方向に導くことができるよう全力で指導にあたっていきたいと思います。
また、今年はコロナで中止になってしまいましたが、TOMAS特訓合宿の大学受験の英語の監修も担当しておりまして、合宿を通じて皆さんの志望校合格に貢献できればと思います。
高2生以下の皆さん、特訓合宿で会いましょう!
山中校長:
生徒たちを第一志望に合格させる、これに尽きます。
そのためには第一志望にとことんこだわらせることが大事だと考えています。諦めそうなときは面談で話を聞いたり、講師と作戦会議をしたり、必要に応じて保護者の方にも校舎に来ていただいたり、泥臭く徹底的に伴走しています。
平尾先生同様、この仕事は生徒の人生を大きく左右する仕事と考えているので、TOMASとの出会いが生徒の人生にとってプラスになるよう、これからも努力していきたいと思います。