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(左)室長:五十嵐 龍彦先生
(右)チーフ講師:金子 泰久先生
県内屈指の進学校が名を連ねる浦和と、東京都との間に位置する川口市。生徒の進学希望先は都内と浦和方面に二分される。TOMAS川口校ではどちらのニーズにも応え続けており、2020年度入試では筑駒中(開成中も合格)1名、早稲田中2名、早稲田実業中1名、浦和明の星女子中1名、浦和第一女子高1名、市立浦和高1名、青山学院高等部1名、巣鴨高1名、お茶の水女子大1名、千葉大1名、上智大1名など多くの合格者を輩出。合格の裏には、早めの単元学習にこだわる攻めの指導がありました。
−−まずは今年の難関校合格者たちの受験生当時のエピソードや指導などについて伺っていきたいと思います。今年筑駒中と開成中にW合格した生徒はいつ、どんな指導を求めてTOMASに入ったのですか?
五十嵐室長:
彼は去年の6月に開成中そっくり模試を受験したのがきっかけでTOMASに入会しました。模試の成績自体は受験者の中でもTOPクラスだったのですが、国語に苦手意識があるとのことだったので、TOMASで筑駒中対策に特化した指導を受けることになりました。
金子講師:
筑駒中の国語では詩を取り上げた問題が出題されます。詩の内容を正確に理解し、記述で説明するので小学生にはなかなか難しい問題です。指導をするにあたって、まずは本人の記述の癖を把握した上で、その癖を活かしたうえでわかりやすい答案を書くためにはどうすればよいかを伝えていくようにしました。
指導を始めた当初は記述力、語彙力ともに未熟で、答案を見ても何を言いたいのかわからないこともしばしば。良くできているとは言えない状況でしたが、こちらのアドバイスを素直に聞いてその通りに実践するタイプでしたので、順調に伸びていきました。
五十嵐室長:
明るく前向きな性格でしたので、スランプなどで落ち込むこともなく、順調にいきましたね。入試当日の校門激励の際も、緊張して動じる様子もなく堂々としていて、頼もしく感じました。金子先生の指示で過去問は筑駒中、開成中ともに20年分くらいやり込んだので、それも自信につながったのかもしれません。
−−早稲田中に合格した生徒はいかがでしたか?
五十嵐室長:
お兄さんと一緒に小1からTOMASに通ってくれていて、小4で一度、集団塾一本に絞るということで退会したのですが、小6になって志望校対策のために再入会しました。一般的には中学受験は「算数で決まる」と言われることが多いですが、彼も課題は国語でした。
金子講師:
彼の場合は指導方法をかなりアレンジしました。
主観をはさんで読んでしまうタイプだったので、答えを選ぶ際は常に根拠を示すようにと指導しましたが、テキストの練習問題ではなかなか結果が出ませんでした。
そこで思い切って早稲田中の過去問に挑戦させたところ、それまでとは見違えるような集中力を発揮して正解を選べるようになったのです。
そこで、実力・時期ともにかなり早かったのですが、志望校や同レベルの学校の過去問を使って鍛えていく方針に変更することにしました。結果的にはそれが奏功して、試験本番では国語で1番高得点をとり、見事志望校に合格することができました。
−−生徒によって指導方針を調整されているのですね。
大学受験で指導を担当された生徒についてはいかがでしたか?
金子講師:
上智大に進学した生徒は、もともとは国立理系志望で、国語には必要最低限の時間しかかけられないという状況でした。
そこで、古文と漢文、特に漢文については授業中しか勉強しないで済むように宿題も出さずに鍛えていく方針でカリキュラムを組みました。
時間を短縮するために、コツコツと文法から教えていくのではなく、読解から取り組ませて、必要なときに最低限の文法を教える、という流れで指導しました。結果、センター試験では漢文で満点をとってくれました。
開校直後の2002年から川口校で国語の指導を担当。生徒の合格実績は数えきれないが、今でも目の前の生徒に対するベストな指導を探求し続けている。
−−高校受験についてもお聞きします。浦和第一女子高に進学した生徒はどのような指導を受けていましたか?
五十嵐室長:
彼女は姉二人がTOMASに通っていたこともあり、中3からTOMASに通い始めました。それまで塾には通っていなかったため単元学習が進んでおらず、数学の単元学習から着手しました。夏前までに1通り終えて、そこからは過去問演習に移行。埼玉県の公立高校入試は、難関校は英数が独自問題のため、私立の上位高にも通用する学力を目標に設定し、演習を通じて徹底的に鍛えていきました。
指導歴20年の大ベテラン。川口校には2013年から勤務し、校舎の進学実績を着実に上げていった。
−−生徒によって指導内容は本当に千差万別ですね。一人ひとりに合った個別指導を提供する中で、大事にしている指導方針はありますか?
五十嵐室長:
先の生徒の例もそうですが、単元学習を早めに終えて、早くから過去問演習に着手することです。過去問演習に早くから移行することで、敵(志望校の問題)を理解し、合格に必要な力を明確に理解することができます。
すると、講師から高いレベルを求められてくじけそうなときでも、それが合格に必要な力だと肌で感じて知っているから、投げ出さずに食らいついていけるようになります。また、必要以上に余計な知識や特訓をする無駄も省くことができ、文字通り最短ルートで志望校合格に向けて突っ走ることができるのです。
金子講師:
生徒の状況を見て、臨機応変な指導をすることです。
指導歴はかなり長いですが、受験指導に合格の方程式のようなものは存在しないと考えています。例えば、過去に開成中に合格させた生徒と同じ指導をしたからといって、目の前の開成志望の生徒に対してそれがベストな指導とは限りません。
私自身の経験、知識、生徒の反応や得意不得意などから総合的に判断して、目の前の生徒に合った指導を提供する。そして、途中で調整が必要と感じたらすぐに微調整を加える。そういった臨機応変な指導を大切にしています。
とても高度な専門性が求められる指導だけに、やりがいも大きいですね。
−−五十嵐室長はどういったところにやりがいを感じますか?
五十嵐室長:
TOMASでは生徒だけでなく、保護者の方ともかなり密に連携して、生徒を合格に導いていきます。それだけに、見事志望校に合格したときの喜びは言葉に表せません。
また、お兄さんやお姉さんも通ってくれていたり、小中高ずっと通ってくれたり、かなり長期間に渡ってその生徒、そのご家庭とお付き合いしていくことが多いので、生徒の成長過程をずっと見守っていけることも大きなやりがいになっています。
−−最後に、今後の目標をお願いします。
五十嵐室長:
川口校は進学実績が着実に伸びてきています。筑駒中合格の評判を聞きつけて、新たに筑駒中志望の受験生からの問い合わせもきております。今後も川口エリアの受験生たちのさまざまなニーズに応え、多くの生徒を夢の志望校合格に導けるよう、校舎全体の指導力を高めていきたいと思います。
金子講師:
校舎独自で模試の予行演習を実施し、ランキングを張り出すなど、個別指導でありながら、生徒間の競争意識も高めるよう、雰囲気作りも大事にしています。
川口校は開校以来過去最高と言ってもよいくらい今伸びてきているので、私自身も指導力を磨いていきつつ、後輩の育成にも注力し、一人でも多くの生徒を志望校に合格させられるよう引き続き努力してまいります。