左から
校長:河野 敦先生
講師:渡邊 大輔先生
2021年度大学入試の合格実績ではTOMAS全校舎中第2位という素晴らしい合格実績を叩き出した新百合ヶ丘校。しかし合格者の中に開成高や麻布高、桜蔭高などのTOP高に通う生徒はいない。近隣の高校に通う生徒たちをどのように育て最難関大合格に導いたのか。合格の舞台裏を取材した。
2021年度大学入試では国公立医学部や早慶など最難関に多数の合格者を出し、TOMAS全校舎中第2位の座に輝きました。おめでとうございます。
河野校長:
今年は高3生の在籍数が多かったことに加え、何年もかけて育ててきた生徒たちが一斉に大学受験を迎えた年でした。
トーマスを信じてついてきてくれた生徒たちの希望が叶いとても嬉しく思います。
早速ですが大躍進の舞台裏をうかがっていきたいと思います。
河野校長:
では医学部の中でも最難関と言われる、東京慈恵会医科大学と千葉大学に進学した双子のF兄弟から。
まずお兄さんが中3で入ってきました。部活動が忙しかったため「時間の融通が効く塾で医学部に強いところ」という軸で探してトーマスに辿り着いたそうです。
入会当時は桐光学園で20〜30番でしたが順調に伸びていき、高1でトップ争いに食い込めるようになりました。
そんな兄の急成長に焦ったのか、学年で一桁の順位だった弟くんも兄に抜かれまいとトーマスに入ってくれました。
二人とも早めに単元学習を終えられるようにカリキュラムを進めて、高3に上がるタイミングで渡邊先生に担当をお願いしました。
赴任から数年で新百合ヶ丘校を
大学受験に強い校舎に育て上げた河野校長
渡邊先生:
私は数学と物理の授業を受け持ちました。どちらも医学部に行くという明確な目的があったので、モチベーションが高く教えやすい生徒でしたね。
物理はどう勉強していけばよいのかわかっていなかったので、入試問題を取り上げながら全単元をおさらいすることから始めました。
河野校長:
もともと物理は大手予備校でとる予定だったそうです。
ですが、先生の教え方が独特過ぎて合わなかったため、急遽物理もトーマスでとることになりました。
渡邊先生:
その先生の場合は大学の物理の内容を取り入れた教え方をするため、合う生徒と合わない生徒がいるようです。
彼らのように併用している塾や予備校、あるいは高校の先生の教え方が合わずにトーマスを頼ってくるケースはままあるので、生徒がこれまで学んできた内容や勉強のスタイルと合った教え方をするようにしています。
指導歴20年のベテラン、渡邊先生。
東工大や医学部など最難関を狙う生徒の理系科目指導を得意とする。
生徒に合った教え方ができるのは個別指導ならではですね。
そういえば今年は彼らのほかにも桐光学園からの難関大合格者が多かった印象です。
河野校長:
そうですね。高3生だけで10名以上は在籍していました。
新百合ヶ丘校にはF兄弟のように、近隣の進学校の各学年のトップの生徒たちが中学や高1など早くから通ってくれています。
学年トップの◯◯が通っている塾に自分も通いたい! と、意識の高い友人や同級生が入ってきてくれるので、上位層の生徒が集まりやすい傾向にあります。
おかげさまで桐光学園を筆頭に桐蔭や玉川など、近隣の学校のカリキュラムや指導内容にはかなり精通しているので、近隣各校の皆さんお待ちしています笑。
続いて北里大学医学部に進学した生徒についてお聞きします。
河野校長:
彼女は医学部に合格した先輩からの紹介で、高2の春から2年間通ってくれました。もちろん彼女自身も医学部志望で、指定校推薦を狙っていました。
しかし、医学部の指定校推薦は学校の推薦がとれても必ず合格できるわけではないので、一般受験で受けても合格できる力をつけることを目標としました。
渡邊先生:
私が数学と物理を週1コマずつ受け持ち指導がスタートしたのですが、高2時は部活動が忙しく、定期テストで良い点をとらせるところまでしか手が回りませんでした。
火がついたのは高3に上がるタイミングです。それまで週2コマだったのを、週6コマに増やして一気にギアチェンジ。勉強量自体も一般受験を狙う受験生以上にしていました。
一気に増えましたね。それだけコマ数を増やすと指導内容はどう変わるのでしょうか?
河野校長:
まず、6コマ必要だった理由ですが、彼女が通っていた学校は内部進学や指定校推薦狙いが多く、進度がゆっくりで難関大の入試対策向けの授業ではありません。
学校が入試対策に力を入れていない分までトーマスでカバーするために必要な授業数を逆算したところ、このコマ数になりました。
渡邊先生:
十分な指導時間を確保できたので、学校の進度を気にせず、受験のことだけを考えたカリキュラムで教えることができるようになりました。
おかげで単元学習を早めに進めて、過去問演習などの入試対策にもしっかり取り組ませることができました。本人も高いモチベーションを保ってついてきてくれたので、最終的には一般受験で受けても合格できるレベルまで仕上がりました。
伺った3名以外にも東京外国語大、早稲田大、慶應義塾大、横浜市立大、march多数など、大学受験で多くの合格者が出ました。要因は何だったとお考えですか?
河野校長:
長く通ってくれる生徒が多いから、だと考えています。
先ほど申し上げた話と一部重複しますが、近隣の進学校の生徒が中学受験を終えてすぐ、あるいは中学や高1といった早くから、医学部や東大、早慶に行きたいと言って訪ねてきてくれることがとても多いです。
早くから通ってくれれば、無理のないカリキュラムが組めますし、途中で部活が忙しくなったり志望校が変わったりしても、柔軟に対応できます。
「記述論述対策や過去問演習のために高3の秋から通う」という駆け込み寺的な通い方ももちろん受け入れていますが、新百合ヶ丘校ではそういう生徒は滅多にいないですね。
ちなみに高校受験や中学受験ではどう言った学校を志望する生徒が多いですか?
河野校長:
高校受験では早慶やマーチの付属校、中学受験では通いやすい近隣の進学校や、駒場東邦中あたりを志望する生徒が多いです。
近年は5年連続早慶付属高に合格者が出ていますし、2022年度はついに筑駒中・開成中合格者が出そうです。
大学受験だけでなく高校受験、中学受験でも最難関から近隣の進学校まで幅広く対応できる先生が揃っています。
講師の育成などはどのようにされているのですか?
河野校長:
今はコロナ禍なので休止していますが、以前はパートナー制が導入されており、ベテランの講師が若手講師の相談に乗ったりアドバイスをしたりしていました。
ちなみに、ありがたいことに東大の学生寮が新百合ヶ丘にできたおかげで、ここ数年東大生の講師が増えています。
渡邊先生:
学生講師、プロ講師ともに成長意欲の高い若手講師が多いので私も日々刺激をもらっています。
最後にお二人の今後の抱負をお願いします。
渡邊先生:
東大京大、医学部などの最難関大に一人でも多く合格させてあげられるよう、自分の引き出しをもっともっと増やして行きたいと思います。
河野校長:
中学受験の御三家や大学受験の東大、早慶ももちろん狙っていきますが、特に注力したい点としては新百合ヶ丘校を今まで以上に医学部に強い校舎にしていきたいと考えています。
トーマス新百合ヶ丘校に通えば医学部に合格できる! と世間から認識されるくらいに。
校舎に飾られている2021年度合格者たちのポスター。
面談室の壁にも合格者の記念ポスターが並ぶ。