勉強が苦手で嫌いな子でも、ついやってみたくなる問題の作り方
教科書をもとに作った問題
次の5つは、私が小学校5、6年生の教科書をもとに作った問題です。
まずは、解いてみてください。
【問題1】(5年社会の教科書より)
AとBのうち、正しいのはどちら?
6月から7月にかけて、日本列島の大部分が(A.梅雨 B.お風呂)に入る。
ただし、(A.ディズニーランド B.北海道)には梅雨がない。
梅雨の時期には、(A.宿題やテスト B.曇りや雨)が多くなる。
【問題2】(5年理科の教科書より)
AとBのうち、正しいのはどちら?
(A.ゴジラ B.台風)は、ふつう(A.南の海上 B.ディズニーシー)で発生する。
その後、(A.勢いを強めながら B.アイスをなめながら)進み、日本に近づくものもある。
台風が近づくと(A.雨や風 B.心や体)が強くなる。
【問題3】(6年理科の教科書より)
AとBのうち、正しいのはどちら?
A.
空気は、窒素、酸素、二酸化炭素などが混じり合ったもので、全体の約4/5が窒素、約1/5が酸素である。
B.
空気は、質素、簡素、毒素などが混じり合ったもので、全体の約4/5が毒素、約1/5が質素である。
【問題4】(6年社会の教科書より)
江戸幕府の第2代将軍・徳川秀忠は「武家諸法度」という決まりを定めて、これにそむいた大名には罰を与えた。どんな罰か、正しいのを1つ選ぼう。
A. 漢字の書き取りを毎日1ページやらせた。
B. ニンテンドースイッチで遊ぶのを1週間禁止した。
C. その大名を他の領地に移したり、領地を取り上げたりした。
【問題5】(6年国語の教科書より)
正しいのを1つ選ぼう。
A. 敬語には、ルー語、DAI語、出川イングリッシュの3種類がある。
B. 敬語には、英語、中国語、スペイン語の3種類がある。
C. 敬語には、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類がある。
「お笑い! 教科書クイズ」
いかがだったでしょうか?
どの問題も、答え合わせをする必要がないほど簡単だったと思います。
そして、解きながらくすりとひと笑いできたのではないでしょうか?
名づけて「お笑い! 教科書クイズ」です。
もちろん、勉強が好きでよくできる子には物足りないと思います。
でも、そういう子ばかりではありません。
勉強が苦手で嫌いな子はたくさんいます。
こういう問題なら、その子たちも、やってみようかなという気持ちになってくれるのではないでしょうか?
作るときのコツ
作るときのコツは、次の3つです。
- 「お笑い」の要素を入れる
- 事前に知識がなくても解けるような選択肢にして、ストレスなく解き続けられるようにする
- 解いているうちに、少しは勉強が身につくようにする
子どもが勉強を嫌がるのは、わからないからであり、それが苦痛だからです。
すぐわかるようにして、ストレスなく解き続けることができれば、どんどんやってくれます。
そして、「塵も積もれば山となる」のことわざの通り、だんだんと知識がたまっていきます。
このとき、親が「こんなのは解けて当たり前」という態度でいてはいけません。
ぜひ、ほめてあげてください。
そうすれば、私がこの連載で以前お話しした通り、それがよい言語化になって、よい自己イメージが持てるようになります。
https://www.tomas.co.jp/schola/list/mother/oyanoteacher/2685/
子どもが問題を作るようになればさらに効果的
勉強が苦手で嫌いな子どもの場合、親が教科書を見ながら問題を作ってあげるといいと思います。
勉強が嫌いというわけではないけれど苦手な教科がある、という場合にも有効です。
作りやすいのは社会と理科でしょう。
算数はほとんどムリだと思います。
慣れてきて、子どもが問題を作るようになればしめたものです。
というのも、問題を作るには教科書をよく読む必要があるからです。
「お父さんに問題出してごらん」と持ちかけるのもいいかもしれません。
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