おかあさんの参考書
生活リズムを新学期に戻すのに、親ができることは?

生活リズムを新学期に戻すのに、親ができることは?

菅原裕子

生活リズムを平常モードに戻す

夏休みももうすぐ終わりです。

お母さんにとっては、いつもの生活リズムに戻れるので、ホッとしているのではないでしょうか。

一方で、子どもはどうでしょうか?

起床や就寝の時間が、不規則なままではありませんか?

夏バテをしてはいませんか?

何か焦りのような不安を感じてはいませんか?

これらは、夏休みに崩れてしまった生活リズムが原因かもしれません。

新学期を前に、生活リズムを平常モードに戻すために、親ができることを一緒に考えてみましょう。

(1)生活時間、睡眠時間を整える

本来は、夏休みであっても、普段と変わらない生活ができればいいのですが、なかなかそうはいきません。

夏休みだからと、寝る前に長時間ゲームをしていたり、起床時間がずるずると遅くなっていたりしませんか?

その結果、疲れているのに頭がさえて眠れない、なんてことになっているのではないでしょうか?

親としても、「夏休みだから少しぐらいは……」とか、「夏期講習も頑張っているし、昨日も遅くまでやっていたから……」という気持ちで、少しは緩めてきたかもしれません。

しかし、こういった生活時間や睡眠時間の乱れが、子どもの体内時計を狂わせ、だるくて元気のない状態にしてしまうのです。

まずは、時間を元に戻していきましょう。

朝起きる時間、食事の時間、夜寝る時間など、規則正しい時間で生活を進めます。

そして、充分な睡眠時間が取れていることを確認してください。

まず、寝る前に「明日からは6時半起きですよ」と声をかけてください。

それでも自分から起きてこない時は、お母さんが起こしてもいいでしょう。

生活リズムが整うまでは、親がペースメイキングをするようにしましょう。

いったんリズムが戻れば、起きる時間の管理は、自分でできるようになります。

生活時間が整っていることは、子どもにとっても大きな安心材料となるのです。

(2)充分な栄養で体を整える

子どもが夏バテで食欲がない、なんてことはないでしょうか?

いつもよりイライラしているということはありませんか?

それらの症状は、自律神経の不調によるものです。

夏の間は高温多湿で、必要以上に体力を消耗しますが、かといって冷房の過度な使用は、自律神経を狂わす原因のひとつでもあるようです。

また、受験を控えた子どもにとっては、日々のストレスの積み重ねが不調に拍車をかけます。

それに対処するには、よほどの健康管理が必要になります。

そこで、親の出番です。

夏は、親も暑くて食欲がなくなったり、台所に立つのが面倒になったりしますが、ここで気持ちを引き締め、栄養管理で子どもをサポートしたいものです。

たとえば、ビタミンB群は神経の働きを正常に保つ働きをします。

ビタミンB群を多く含む豚肉などを、積極的に食卓に登場させましょう。

また、旬の野菜は、その時期に必要なミネラルを補給するためには欠かせません。

目先を変えた調理法や、味付けを工夫するなどして、たっぷりととらせたいものです。

お母さんが作った料理で、子どもの体ができていることをお忘れなく。

元気な心は、元気な体に宿るのです。

(3)何気ない対話で心を整える

夏期講習や自宅学習……、子どもは夏の間がんばってきました。

中には、もっとやるはずだったのについつい遊んでしまったと、焦っている子どもがいるかもしれません。

新学期の前に、気持ちの整理ができるといいですね。

受験に向けて気持ちをリセットできれば、秋に向けて持てる力を発揮できます。

そこで、子どもとの対話の時間を作ってみるのはいかがでしょうか?

とはいえ、子どもがそう簡単に親との会話にのってくれるとは限りません。

そこでちょっと工夫が必要になります。

ひとつ例を挙げてみましょう。

もうすぐ食事の支度が整うという時に、子どもに手伝ってもらうのです。

「手伝いなんてしている暇があったら、勉強してもらった方がいい」などと言わず、ほんのちょっとの時間で結構です。

「勉強中、申し訳ないけど、ちょっと手伝ってくれない?」と誘ってみてください。

この時は、親も「さあ対話するぞ!」などと勢い込まずに、「この夏はあなたがんばったわね」などと、食事の支度などをしながら何気なく声をかけましょう。

子どももお手伝いでリラックスしていますから、オープンに話してくれる可能性が高いもの。

思わぬ言葉が飛び出してきても、リラックスして受け止めてください。

まだまだお母さんに甘えたいという気持ちもある年頃です。

ふたりで台所に立って、気楽なおしゃべりをするのは、子どもにとっても精神安定剤となるはずです。

受験の本番、秋に向かう前にぜひ、時間、体、心のリズムを整えておきましょう。

著者プロフィール

菅原裕子
菅原裕子
すがはらゆうこ

NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事。有限会社ワイズコミュニケーション代表取締役。1977年より、人材開発コンサルタントとして企業の人材育成の仕事に携わり、従来の「教え込む」研修とは違ったインタラクティブな研修を実施。参加者のやる気を引き出し、それを行動に結びつけることで、社員と企業双方の成長に貢献。後に、企業の人育てと自分自身の子育てという2つの「能力開発」の現場での体験をもとに、子どもが自分らしく生きることを援助したい大人のためのプログラム「ハートフルコミュニケーション」を開発。各地の学校やPTA、地方自治体の講演やワークショップでこのプログラムを実施し、好評を得ている。著書に『子どもの心のコーチング』『子どもの「やる気」のコーチング』(以上、PHP文庫)、『子育てが変わる親の心得37』(幻冬舎)等。

公式ホームページ『NPO法人 ハートフルコミュニケーション』


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