ほめられるところでほめないと、後で叱る羽目になる
見逃さずにほめる、というのは案外大事なことです。
いい兆候を見いだして、それを言葉や態度で伝えると、後になって効果が現れます。
ほめることには案外クリエイティブな側面があります。
今回は、伝えるタイミングやほめ方についてお話ししましょう。
ノートのとり方をほめられた子ども
これはSさんという方から聞いた話です。
ある日、Sさんは小学生の子どもの理科のノートを見ていて、すごくよく書けているページを見つけました。
日付はもちろん、実験のタイトル、仮説、実験結果、などが構造的に書けていたそうです。
それで、「すごく見やすく書けているね。これなら後で見たときにもわかりやすくて、すぐ思い出せていいね」というように、ノートの使い方をほめました。
そして、さらにコンビニに行ってそのページをコピーし、それをリビングの壁に貼ったそうです。
すると子どもは、自分でもそのコピーを見てニヤニヤして、だんだんノートの使い方を意識するようになったというのです。
それからは、理科以外でもノートの使い方が上手だったところをコピーしてあげるようにしている、とのことでした。
ときどき、子どもの方からも「このページをコピーして」と言ってくるのだそうです。
ほめられるときに、見逃さずにほめよう
こういう話を聞くと、うれしくなります。
子どものちょっとしたよいことを、親御さんが見逃さずにほめてあげることは大事ですね。
Sさんの場合、それだけで終わらないで、コピーして貼ってあげています。
このちょっとしたひと手間によって持続的な効果が出ています。
日ごろからこのようなことを心がけていれば、子どもは伸びます。
後になって、例えば、「ノートをしっかり書かなきゃダメでしょ」などと言う必要はなくなります。
このように、子どもによい表れがあったとき、つまりほめられるときに、見逃さずにほめることが大事です。
「仲よくしなきゃだめでしょ」ではなく「仲がいいね」
それをしないでいると、後になって叱る羽目になったりするわけです。
例えば、きょうだい仲よくさせたいなら、きょうだいが並んで一緒にテレビを見ているときに「あなたたち仲がいいね。お母さんうれしいよ」と言うようにしましょう。
そうすれば、自分たちは仲がいいんだと思えるようになり、実際に段々そうなっていきます。
でも、こういうときにほめずにいて、ケンカをしているときに「仲よくしなきゃだめでしょ」と言ってしまうのがよくあるパターンです。
こうして、叱るところから入ってしまうと、「自分たちは仲が悪いんだ」と思い込ませることになります。
お手伝いでいえば、子どもが食後にお皿などを流しに運んでくれたときは、当たり前と思わずに「運んでくれてありがとう。助かるよ」と言いましょう。
自分で朝起きられたときは「自分で起きてくれて助かるよ」と言いましょう。
このように、子どもが普通にできていることを「できて当たり前」と思わず、見逃さずにほめていきましょう。
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