おかあさんの参考書
間違ったほめ方をしていませんか? ありがちな5つのNG例にご注意を!

間違ったほめ方をしていませんか?
ありがちな5つのNG例にご注意を!

親野智可等

最近は以前に比べて、子どもをほめることの大切さが結構広く周知されてきたように思います。
これはいいことだと思うのですが、間違ったほめ方をしてしまう人もいるので気をつけてほしいと思います。
今回は、やってはいけない間違ったほめ方について考えてみたいと思います。

1.ほめたあとでさらに求める

1つめは、ほめたあとでさらに求めることです。
例えば、みなさんは、「国語をがんばったね」とほめたあとで、「もっとがんばれば、もっといい点が取れるよ」とか、「次は算数もがんばろう」などと言っていませんか?
これだと、子どもは「ほめられた」と感じるよりも、「まだ不十分だ。もっとがんばれ」と言われたように感じてしまいます。
当然うれしくありませんし、次への意欲にもつながりません。

ですから、欲を出してこういう余分なことを言わないで、ほめたままで終わったほうがいいのです。
そうすれば、子どもは「ほめられた」と感じることができて、うれしくなります。
それによって、自然に「次はもっとがんばろう」「今度はこれもがんばってみよう」という意欲がわいてきます。

2.子どもをコントロールしようという気持ちが強すぎる

2つめは、子どもをコントロールしようという気持ちが強すぎるほめ方です。
例えば、「わがままを言わなくてえらい」というほめ方をされると、子どもはわがままや本音が言えなくなります。
また、「習い事を6つもしているのに、一度もいやと言ったことがないね。すごいがんばりやさんだね」というほめ方をされると、子どもは「休みたい」「やめたい」と思っていても言えなくなってしまいます。

その結果、愚痴も言えないまま、がまんしてやりつづけてしまうことになりかねません。
そして、あるとき急に燃え尽きて、バーンアウトしてしまうかも知れません。

このように、子どもにプレッシャーを与えて縛るようなほめ方は、間違ったほめ方です。
「ほめて子どもをコントロールしよう」という気持ちが強すぎるとそうなりがちです。

実際にあった例ですが、「あなたのお父さんはいい中高一貫校に入って、大学もいい大学に行って、立派なお医者さんになって、だからあなたも頭がよくて勉強ができるのね。すごい」と子どもに言ったお母さんがいました。
言われた子どもはどう感じるでしょうか?
うれしいというより、プレッシャーがものすごいですよね。
これも、プレッシャーを与えて子どもをコントロールしているわけですね。

今、これを読んで、「これはひどい」と感じた方も多いと思いますが、程度の差はあっても、これと同じようなことを言っている人は結構いますので、気をつけてほしいと思います。

3.誰かと比べてほめる

間違ったほめ方の3つめは、誰かと比べてほめることです。
例えば、次のような言い方です。
「○○君よりできるね」
「お父さんはだらしがないけど、あなたはしっかりしているね」

これだと、比較の対象にされた相手を見下すようになる可能性があります。
特に、次のようにきょうだいで比べてほめるのは、よくないことです。
「お兄ちゃんは勉強できないけど、妹のあなたはよくできるね」
「弟は行儀が悪くて困る。そこへいくと、あなたはさすがお兄ちゃんで、ちゃんとお行儀よくできるね」

これらは、きょうだいの仲が悪くなる原因になりかねません。
今、これを読んで、「これはひどい」と感じた方も多いと思いますが、これほど露骨でなくても、微妙な言い回しできょうだいを比べている人は多いので、気をつけてほしいと思います。
あるいは、口で言わなくても態度に出てしまっている人は本当に多いので、ちょっと振り返ってみてほしいと思います。

4.きょうだいでほめ方に偏りがある

きょうだいについては、次の4つめも要注意です。
4つめは、きょうだいで偏りがあるほめ方です。
3つめのように比べてほめるということではありませんが、お兄ちゃんはたくさんほめるのに弟はあまりほめない、などのように、ほめ方が偏りがある例は本当によくあります。

なぜなら、同じきょうだいでも、甘え上手でほめられ上手な子もいれば、その反対の子もいるからです。
また、親と相性が合う子もいれば、そうでない子もいます。

ですから、親が自然に任せたままでいると偏りが出てきます。
親としては、こういうことを意識して、あまりほめられない子については意識的にほめる回数や質を上げる必要があります。

5.結果にこだわりすぎる

5つめは、結果にこだわりすぎるほめ方です。
例えば、「また100点! すごいね」「いつも80点以上だね」など、点数にこだわったほめ方をしていると、点数が悪かったときに見せにくくなります。
似たものとしては、「一番が取れてすごい」「勝てて良かったね」などです。
これだと、「一番が取れそうにない」とか、「勝てそうにない」などのときには、やりたがらないようになる可能性があります。

ですから、結果にこだわりすぎるのはやめて、チャレンジ、過程、努力をほめるようにしましょう。

チャレンジしたこと自体をほめるのは、例えば次のような言葉です。
「果敢に挑戦したね」
「チャレンジを楽しめたね」
「いいチャレンジだったよ」

そして、過程や努力をほめるというのは、例えば次のような言葉です。
「よくがんばってきたよね」
「一生懸命やったね」
「あなたのがんばってる姿が素敵だった。私もうれしかった」
「大変だったけど、精一杯やってきたのは立派なことだよ」

このように、過程や努力をほめてもらえると、子どもは「親は見てくれている。自分のことをいつも気にかけてくれている。見守ってくれている」と感じることができ、親の愛情を実感できるようになります。
というのも、結果については、結果が出たときだけ見ればいいのですが、過程や努力については、日頃から気にかけて見ている必要があるからです。
これはとても大事なことなので、意識の中にとどめておいてほしいと思います。

以上のように、結果にこだわりすぎるほめ方をやめて、チャレンジ、過程、努力をほめるようにすれば、子どもはチャレンジや努力自体に価値を見出せるようになります。

著者プロフィール

親野智可等
親野智可等
おやのちから

教育評論家。1958年生まれ。本名 杉山 桂一。公立小学校で23年間教師を務めた。教師としての経験と知識を少しでも子育てに役立ててもらいたいと、メールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。具体的ですぐできるアイデアが多いとたちまち評判を呼び、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛される。また、子育て中の親たちの圧倒的な支持を得てメルマガ大賞の教育・研究部門で5年連続第1位に輝いた。読者数も4万5千人を越え、教育系メルマガとして最大規模を誇る。ブログ「親力講座」も毎日更新中。『「親力」で決まる!』(宝島社)、『「叱らない」しつけ』(PHP研究所)などベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても知られる。長年の教師経験に基づく話が、全国の小学校や幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会で大人気となっている。

教育評論家・親野智可等 公式ホームページ『親力』


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