これからの時代に必要な教育はこれだ!
「育てやすさ」優先の教育は時代遅れ
今の親が願う子どもの姿
親は、子どもに対していろいろな願いを持っています。
一般的に多いのが、次のようなことです。
「なかなか勉強してくれない。宿題も、何度も言われてやっと始める。自分から進んで勉強するようになってほしい」
「やるべきことをやらずに、自分がやりたいことだけをやる。ちゃんとやるべきことをやってから、自分がやりたいことをやってほしい」
「親に言われなくても自分で進んで次の日の仕度をして、忘れ物もしないようになってほしい」
「勝手なことをしないで、何事も周りのみんなと協力して取り組めるようになってほしい」
そのほかにも、「整理整頓・片づけができるように」「忘れ物をしないように」など、たくさんあります。
親が願わない子どもの姿
では、次のような願いはどうでしょうか。
「自分のやりたいことを自分で見つけて、どんどんやってほしい」
「自分のやりたいことには最大の集中力を発揮して、時間の経つのも忘れて取り組んでほしい」
「人と違う自分らしいオリジナルな発想ができる子になってほしい」
「同調圧力に負けず、自分の意見を言ったり、行動できたりする子になってほしい」
不思議に思うのは、私が先生だったときも教育評論家になった後でも、この後者のような願いを聞いたことがないということです。
前者も後者も、両方とも大切なことだと思うのですが、後者のほうは全く聞いたことがないのです。
親は、要するに「育てやすい子」になることを願っている
では、なぜ親は前者のような願いを持ち、後者のような願いを持たないのでしょうか?
そして、その違いはどこから来るのでしょうか?
それは、ひと言で言って、育てやすいかどうかの違いです。
前者のように、帰宅してすぐ宿題をやり、次の日の仕度もして、忘れ物もしなくて、整理整頓・片づけもできて、何事もみんなと協力してできるという子なら、育てやすくて親も本当に楽です。
それに対して、後者のように、自分のやりたいことを自分で見つけてどんどんやったり、時間の経つのを忘れて取り組んだりする子は、親としては扱いにくく育てにくいのです。
文部科学省も学校の先生たちも同様
そして、これは親に限ったことではありません。
実は、学校の先生たちも同じことを願っているのです。
その証拠に、学校の成績表における「行動のあらわれ」でよく見られるのは次のような項目です。
- 先生や友達の話をしっかり聞く
- 勉強の準備や身の回りの整理整頓ができる
- 係や当番の仕事、掃除などをしっかり行う
- 決まりを守って行動する
- 責任を持って行動する
- 友達と仲よく協力できる
- みんなの物を大切にする
これらの項目は、文部科学省が作る指導要録の項目を参考にして作られているので、文部科学省自体がそういった願いを持っているということでもあるのです。
ちなみに、指導要録の項目には「創意工夫」という項目もあるのですが、なぜかこれだけは無視されて、学校の成績表に反映されることはめったにありません。
これからの時代、「育てやすさ」優先の教育は時代遅れ
要するに、文部科学省も学校も親も、みんな無意識のうちに育てやすさを優先しているのです。
でも、私はこれではいけないと思います。
なぜなら、これからAI化やグローバル化がさらに進むと考えられているわけで、そんな時代を生きる上では、後者のような資質が大事になってくるからです。
つまり、プライベートでも仕事でも、自分がやりたいことを自分で見つけてどんどんやっていける人が成功する時代になるのです。
それは、自分のやりたいことには集中力を最大限に発揮して、時間の経つのも忘れて取り組める人です。
そういう人は、他人と違う自分らしいオリジナルな発想ができる人でもあり、同調圧力に負けずに自分の意見を言ったり行動できたりする人でもあるのです。
ビジネスの新たな地平を切り開いていくのもそういう人ですし、プライベートでも自分らしい幸せな人生を送れるのもそういう人なのです。
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