受験直前、子どもを小学校に通わせるかどうかを考える
今年は、新型コロナウイルスの感染拡大という中での受験ですので、受験直前に小学校に登校させるかどうかを迷う保護者もいらっしゃると思います。そもそも冬はインフルエンザが流行しますので、この問題は受験生保護者の間で毎年話題になるのですが、何といっても今年はコロナ禍ですので、不安に思うなと言うほうが無理ですよね。
そこで、今回はどうするのが得策なのか、そのポイントをご説明しましょう。
コロナ禍でも冷静に、状況を見て判断すべき
まずは、とにもかくにも冷静になることが肝心。状況を見て判断することをお勧めします。
以下、3つの項目を参考にしてください。
1.志望校に「新型コロナウイルス感染症に罹患したために受験できなかった子」を対象にした追試験があるかどうかの確認
学校によっては、入試日程の特別措置を行う学校と行わない学校があります。学校のHP上でも発表されていますので、受験日程と照らし合わせてみましょう。特別措置がある学校ならば、必要以上に恐れずとも大丈夫との判断がつくかもしれません。
2.我が子はどういうタイプなのかを見極める
様々な塾関係者に取材すると、第1志望校に合格を決めた子の大多数が、受験前に小学校を欠席していなかったと答えています。これは何を意味するかと言えば、「平常心」なのです。
ベストパフォーマンスを発揮するためには、今までの生活を極端に変えることなく、淡々とタイムスケジュールをこなしていったほうがよいということです。この「淡々と」「いつもどおり」ということが、結局は心の平安に繋がり、合格を手繰り寄せることだと思います。
もし、お子さんが小学校も塾も大好きであるならば、そのリズムが心地よいということになります。たいていの子にとっては、小学校での友だちとの他愛ない話や運動が、受験生活のストレス緩和に役立っているのです。このような場合は(もちろん感染症対策は行った上で)、過度に恐れる必要はないと考えます。
これまで通り、普通に小学校に登校し、いつも通りに塾に行き、たっぷりと睡眠を取るという暮らしが吉と出るでしょう。意外にも、リズムを崩さないということが、中学受験にとってはとても大切になります。
反対に学校生活が楽しくないという場合は、ストレスフルになっていることが考えられ、感染リスクを考慮に入れてもよいかもしれません。
また、お子さんが基礎疾患を持っている、あるいはインフルエンザを含めた感染症がクラスに広がってきた場合などは、「自宅で有意義に過ごす」という決断を下したほうが安心感に繋がるかもしれません。受験前は、ご家庭がどうしても緊張感に包まれてピリピリしがちですので、感染の不安がこのことで少しでも解消されるのであれば、小学校を欠席するという判断もやむなしでしょう。
ただし、その場合は、自宅でメリハリのついた生活を送らせることが重要になります。
3.自分の家庭の判断に自信を持つ
先述したように、毎年、受験直前に小学校に登校させるか否かが、保護者の間でホットな話題になります。感染を恐れることと、過去問対策をする時間が欲しいということが理由になるのですが、この問題に関しては外野が口をはさむべきことではないと考えています。
もし学校を欠席した場合、周囲からの雑音を耳にする可能性もあります。小学校の先生もよほど中学受験に理解がある人でない限り、いい顔はしないでしょう。
しかし、考えてみてください。
「我が子に中学受験を体験させよう」と決断したのはご家庭の意思です。
仮に中学受験に対して、他の第三者が批判的であったとしても、そのことで受験をやめようという選択肢はなかったはずです。お子さんの母親は76億とも言われる人口の中でも、ただひとり。あなたしかいないのです。
他人はお子さんの一生を保証してくれません。
ご自分のご家庭の判断に自信を持ってください。どんな結論であっても、悩んで熟考した上での判断です。「我が家はこれで行く!」と決めたならば、覚悟も違ってきます。
小学校に行く・行かないもご家庭の判断。決めたら、それが一番いいことなのです。
これから本番までの日々は、「どうすれば我が子がベストパフォーマンスを発揮できるのか?」ということに焦点を当てて、過ごしてください。そのことが、結果的に「悔いはない」と思える「親の援護射撃」に繋がると思っています。
あともう少しですね。
とても苦しい毎日だとは思いますが、日々、目まぐるしく変わる己の感情も、母なるがゆえのこと。できれば、それさえも楽しみながら、最後までお子さんの伴走をしてあげてくださいね。
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