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親子で図書館に行くと何がいいのか?

親子で図書館に行くと何がいいのか?

親野智可等

最近、みなさんは図書館に行ったことがありますか?
たぶん、「しばらく行ってないなあ」という人が少なくないと思います。
今回は、子どもと大人にとっての図書館のよさについてお話しします。

読書で得られるものは

図書館には、「子どもが小さいときは一緒に行ったけれど、最近は行ってない」という人も多いことでしょう。

実は近ごろ、「やっぱり読書って大事だな、もっと本を読みたい」と思うことが何度かありました。

仕事に関わる本は読んでいましたが、それ以外の、幅広いジャンルにわたる読書がおろそかになっていたことに気がついたのです。

自分の来し方を思い起こしてみると、読書によって得られたものが非常に多いことがわかりました。

一人の人間が経験できることや蓄えられる知識は限られています。しかし、本の中には無数の人の経験や知識、考えが詰まっています。
それに触れることで、見聞が広がり、人間の幅を広げることができます。

あらためて、読書は大事だなと感じます。
それでみなさんにもおすすめしたくなったというわけです。

本を読むと、子どものどんな力が伸びる?

今回、特にお伝えしたいのは、「親子で図書館に行こう」ということです。

私の経験からいっても、大人にも読書はプラスになります。
それ以上に、子どもにとって、本を読むといいことがたくさんあります。

例えば、知識が増える、漢字が読めるようになる、語彙が増える、読解力、記憶力、追究力、想像力、創造力、思考力が鍛えられる、などです。

また、表現力がつくので、文章を書く力が伸びますし、話す力も向上します。

絵本、童話、物語、小説、文学、こういったものを読んでいると心理描写が出てきますので、それを読むことで人間の心の動きが理解できるようになります。

それによって、人の心の動き、つまり人の気持ちがわかるようになって、それが他人を思いやる力につながります。

また、自分の心、気持ち、感情などを客観的に見られるようになるので、メタ認知力の向上に繋がります。
メタ認知力が育てば、自分自身をコントロールし、必要な判断や行動ができるようになります。

読書の経験は実にいいことずくめです。

図書館に行こう

本を手に入れるために、もちろん書店に行ってもいいのですが、残念なことに今の書店には気になる問題があります。

多くの書店は、新刊本や売れる本ばかり置くようになってきています。
内容がいい本でも、ちょっと古くなったり売れなくなったりすると、もう撤去されてしまうのです。

図書館には古典も含めて質のいい本がたくさん並んでいます。
特に子どもにとってメリットが大きいといえます。

そして、図書館はコスパもいいです。
何といっても、タダで大量の本に親しめるわけですから。
なるべくたくさんの本に触れることが大切です。

購入するかどうかは、ご家庭の実情に合わせればよいでしょう。
図書館で借りて読んだ本のうち、気に入ったものを買う、というのもいいと思います。
手元にあれば何度でも繰り返し読むことができます。

大人にも子どもにも、読書は大事です。

著者プロフィール

親野智可等
親野智可等
おやのちから

教育評論家。1958年生まれ。本名 杉山 桂一。公立小学校で23年間教師を務めた。教師としての経験と知識を少しでも子育てに役立ててもらいたいと、メールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。具体的ですぐできるアイデアが多いとたちまち評判を呼び、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛される。また、子育て中の親たちの圧倒的な支持を得てメルマガ大賞の教育・研究部門で5年連続第1位に輝いた。読者数も4万5千人を越え、教育系メルマガとして最大規模を誇る。ブログ「親力講座」も毎日更新中。『「親力」で決まる!』(宝島社)、『「叱らない」しつけ』(PHP研究所)などベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても知られる。長年の教師経験に基づく話が、全国の小学校や幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会で大人気となっている。

教育評論家・親野智可等 公式ホームページ『親力』


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