


わが子は男の子脳? 女の子脳?
違いを知らないと受験でつまずく?
女の子で「男の子脳」の度合いが高い子もいる
「男の子は手がかかる」とよく言われます。
私も、正直、そういうことはあると思っています。
そして、これは単なる思い込みではないようです。
ただし、もう少し詳しく言うと、「男の子」ではなく「男の子脳の子」と言ったほうがいいのですが……。
脳科学の専門家によると、「男の子脳」と「女の子脳」というものがあり、両者はけっこう違うそうです。
そして、男の子は「男の子脳」を持っている度合いや確率が高く、女の子は「女の子脳」を持っている度合いや確率が高いそうです。
しかし、全くイコールではなく、男の子でも「女の子脳」の度合いが高い子もいれば、女の子で「男の子脳」の度合いが高い子もいます。
とはいえ、もちろんこれらは少数派です。
「男の子脳」の子が育てにくい理由
私の経験を交えて挙げると、「男の子脳」の子には次のような特徴があります。
- 乱暴で雑。
- 落ち着きがなく動き回る。
- 話を聞かない。聞いても理解できない。同じことを何度言っても効果がない。
- やるべきことをやらない。イヤなことは後回し。やりたいことしかやらない。
- 時間意識が希薄でマイペース。時間が来ても終われない。つまり、切り替えが下手。
- 先を見通せないので段取りが悪い。
- 人の気持ちや空気を読めない。だから、物語文の読解問題が苦手
- 言葉による表現力が乏しく、意思の伝達が苦手。
- 精神的に未熟で幼稚。
- 上の空でボーッとしていることが多い。
- 自己管理力がない。当然、物の管理や整理整頓ができない。
こういった特徴のせいで、親にとっては育てにくいということになります。
育てにくい要素が“後伸び”の要素でもある
ところが、よくしたもので、これらの育てにくい要素は、後で大きく伸びるための要素でもあるのです。
つまり、同じコインの表・裏であり、成長するに連れて良い面が出てきます。
乱暴で雑なのは、活力・エネルギーにつながります。
やるべきことをやらず、やりたいことしかやらないのは、主体性につながります。
空気を読まないのは、主体性や独創性です。
時間が来ても終われないのは、集中力です。
マイペースは、他人のペースに惑わされることなく自分のペースで生きられるということです。
こういったわけで、「男の子脳」の度合いが高い子は、“後伸び”の可能性が大きいのです。
大半の男の子はそうであり、女の子でも「男の子脳」の度合いが高い子はそうなのです。
高校受験や大学受験で勝負するのもあり
ただ、問題は、こういう「男の子脳」の度合いが高い子は、小さいときから親や先生に叱られることが多いということです。
それによって、「どうせぼくはダメな子だ」と思い込むようになると、いわゆる自己肯定感が低い状態になってしまうのです。
そうなってしまうと、後伸びもできにくくなります。
特に気をつけて欲しいのは、中学受験をめざしている場合です。
中学受験をめざすうえでは、目標に向かって自主的に毎日コツコツと勉強することが不可欠です。
ところが、「男の子脳」の子の場合、これが超苦手です。
はっきり言えば、一番苦手なことです。
たとえ、「ぼくはこの中学に入れるようにがんばる」などと決意しても、いざとなるとなかなか勉強しないということがよく起こります。
それで頭にきた親が毎日叱り続けると、子どもの自己肯定感がボロボロになり、親子関係も悪くなります。
このように、親子で煮詰まって袋小路入ってしまう例がたくさんあります。
こういう子の場合は、気持ちを切り替えて中学受験からは撤退し、高校受験や大学受験で勝負したほうが、よい結果が得られます。
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