「よい点が取れない」「成績が上がらない」ときは、3点セットの言葉がけを!
勉強の結果が出ないとき
がんばって勉強はしていても、テストでよい点が取れないとか、成績が上がらないなどという状態の子どももいます。
あるいは、「親から見ると不十分でも、本人はがんばっているつもり。だけど成績が上がらない」という子もいます。
これらは多くの受験生が経験することだと思いますが、いずれの場合も、親が結果にこだわるのをやめることが大切です。
結果にこだわっていると、どうしても叱ったり愚痴を言ったりするようになるからです。
子どもは成績が上がらないことで悔しく思っていますし、すでに十分苦しんでいます。
その上、親からいろいろ言われるのは辛すぎます。
3点セットの言葉がけが大切
こういう場合は、次のような言葉をかけてあげてほしいと思います。
1 悔しい・苦しいなどの気持ちに共感する
2 子どものがんばった点を具体的に言ってあげる
3 それを見た親の気持ちをアイメッセージ(「私」を主語にしたメッセージ)で伝える
例えば、次のようになります。
1 今回は残念だったね。
2 だけど、お母さんはあなたががんばったのを知っているよ。大好きなゲームの時間を減らして勉強したもんね。
3 あなたががんばってるのを見て、お母さんはそれだけですごくうれしかったよ。
1 悔しいよね。
2 でも、よくがんばったと思うよ。特に漢字はよく練習してたよね。
3 もうそれだけで、お父さんはうれしかったよ。ありがとう。
3点セットで言ってもらえるとどうなるか?
このように、最初に共感が大事です。
悔しい・苦しい気持ちに共感してもらえると、子どもは「自分の苦しさがわかってもらえた」と感じて、それだけで気持ちが安らぎます。
次に、がんばったことを言語化してもらうことで、自分もそのがんばりを再確認でき、自己肯定感が保てます。
最後に、「親が自分のがんばりを喜んでくれている」と知ることで、とても報われた気持ちになります。
同時に、親の愛情を実感して、親に対する信頼感が高まります。
このような3点セットで言ってもらえると、子どもは「これからもがんばろう!」という気持ちになれます。
これをやってはいけない! 親のNG対応とは?
でも、実際は、これとは真逆なことをやってしまう親が多いようです。
- 子どもの悔しい・苦しい気持ちに共感しない
- がんばりも認めずに結果にばかりこだわる
- 「がっかりした」「がんばりが足りない」「こんなことでどうするの?」「あなたは口ばっかり」「いつになったらやる気が出るの?」などの否定語をぶつける
- 「勉強しないと○○だぞ」と罰を与えて脅す
親がこういうNG対応をしていると、子どもの自己肯定感はどんどん下がります。
そして、「自分はダメだ」「自分には能力がない。頭が悪いんだ」「自分はがんばれない」「どうせダメだ」という自己否定感に凝り固まるようになります。
もう勉強どころではなくなる
同時に、親に対する不信感も出てきます。
そして、「お父さん・お母さんは、僕のことをダメな子だと思っているようだ。こんな僕なんかもう見放されたな。もう大切にされてないな。愛されていないな」と感じるようになります。
これが「愛情不足感」と言われるものです。
こうなってしまうと、親の言うことは素直に聞けなくなりますし、必要以上に反発するようにもなります。
もう勉強どころではありませんね。
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