「親子トーク」で人工知能(AI)の時代に必要な発想力を伸ばす
人工知能(AI)が社会を激変させる
人工知能(AI)の進化が加速度的に進んでいます。
米国の学者カーツワイルは、2045年に人工知能が人類の知能を超える技術的特異点(シンギュラリティ)を迎えると言っています。
それは人類に幸福をもたらすのでしょうか?
それとも悲劇の始まりになるのでしょうか?
それについては、識者や専門家の間でも見方が分かれ、楽観論と悲観論が入り交じった様々な見解が出されているようです。
いずれにしても、これから社会が激変していくのは間違いありません。
当然、これからを生きる子どもたちの教育も、そのような未来に対応するものにしていかなければなりません。
子どもたちの教育も変えていかなければならない
決まり切ったことをする単純な仕事は、AIがするようになります。
そうなると、「人間にしかできないことは何か?」を考えて、その能力を伸ばす必要性が出てきます。
知識を暗記する能力だけを鍛えても十分ではありません。
その部分ではAIに敵うはずがないのですから。
では、何が大事なのでしょうか?
いろいろな見解があり得ると思いますが、私が挙げたいのは発想力です。
つまり、今までにない物事、AIも他者も思いつかないような物事を思いつく力です。
新しいやり方、斬新な企画、ユニークなアイデアなどをどんどん発想する力です。
「ひらめき力」といってもいいでしょう。
これがある人は、仕事がなくなることはないと思います。
プライベートでも楽しく充実した生活が送れます。
「もしもトーク」で発想力を伸ばそう
では、どうすれば、この発想力を伸ばすことができるのでしょうか?
実は、親子で楽しくおしゃべりをしながら伸ばす方法があるのです。
例えば、次のような「もしもトーク」です。
「もしも、シンデレラのガラスの靴が意地悪なお姉さんの足にぴったり合っていたら、どうなっていたかな?」
「王子はそのお姉さんと結婚することになるかな。でも、やがて意地悪な人だと気がついて、離婚する。そして、もう一度靴に合う人を探してシンデレラを見つける」
「でも、お姉さんとは結婚しないんじゃないの? だって、いくら靴が足に合っても、舞踏会でダンスした人とは顔が違うわけでしょ。それくらい気づくでしょ?」
「そうかな? 昔の夜は暗かったから、顔がよくわからなかったんじゃないの?」
「そんなことないでしょ。お城なんだから、ロウソクとか松明とかで明るくしてたでしょ」
「でも、そもそも顔を覚えているなら、靴を頼りに探さなくてもいいんじゃないの?」
「そんなことないよ。女の人を探し歩いたのは、王子本人じゃなくて家来なんだから。家来は顔がわからないから、靴を頼りにするしかないんだよ」
いかがですか?
自由に発想が広がって楽しいと思いませんか?
もちろん、はじめはなかなか話が広がらないかも知れませんが、楽しくおしゃべりしているうちに発想力がついて、ひらめくようになります。
他にも、次のようなお題で楽しんでみましょう。
- もしも、1億円あったらどうする?
- もしも、宇宙人と友だちになれたら、何をする?
- もしも、突然戦国時代にワープしたら?
- もしも、電気製品が全部使えなくなったら?
- もしも、朝起きて自分が猫になっていたら?
「解決トーク」で発想力を伸ばそう
次のような、「解決トーク」もおすすめです。
「あなたの友だちは、朝起きるのが苦手で困っています。どうしたら起きられるようになるでしょう? アイデアを10個考えてあげてください」
「寝るときに枕元におしぼりを置いておく。目が覚めたらおしぼりで顔を拭く」
「いいね。目覚ましを5つ買ってくるのもいいかも」
「5つあっても全部止めて寝ちゃうかもよ」
「じゃあ、1つは枕元に置いて、2つめは1メートル離れたところに置く。3つめは2メートル離れたところ、4つめは3メートル、5つめは4メートル離れたところ。全部止めた先は洗面所。もう顔を洗うしかない」
「介護用ベッドを買って、ボタンを押せばベッドの一部が上がって、身体も起き上がるようにする」
「いいね。これなら絶対起きるよ」
「でも、上がらない部分で丸くなって寝ちゃうかも」
他にも、次のようなお題で楽しんでみましょう。
- 忘れ物をなくす工夫を10個考えてみよう
- 宿題に自分から取り組めるようにするアイデアを5つ
- 地震から身を守るわが家の工夫を10個
- スマホを使う時間を減らすには?
- ゲームをやりすぎないようにするには?
- お菓子を食べ過ぎないようにするには?
- 野菜が食べられるようにするには?
- 親子が仲よく生活するための工夫を5つ
- 節約してお金を増やすための工夫を5つ
また、次のような、より大きなテーマでもやってみましょう。
- 世界を平和にする方法を5つ考えよう
- 地球温暖化を防ぐアイデアを10個
- 貧富の差をなくすには?
- いじめをなくすには?
- 差別をなくすには?
「解決トーク」で楽しくブレーンストーミングをしているうちに、実際に役立つ方法も見つかります。
これはとてもよい副産物と言えます。
ということで、親子で楽しみながら発想力を伸ばしましょう。
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