親子ともに模試の成績が気になるこの時期、心掛けたい過ごし方は?
夏休み明けの子どもは疲れている?
夏の講習がひと段落して新学期。
秋にはいよいよ模試が始まり、否が応でも偏差値が気になり、合格・不合格の判定に一喜一憂してしまいます。
親子ともに、神経質になりがちな時期です。
苦手克服のために、夏の講習をやりきったお子さんもいるでしょう。
問題集に取り組んで、頑張ったお子さんもいるでしょう。
夏休みが終わって、長時間の家庭学習から解放され、学校に戻るのがうれしい子どももいます。
また、学校という喧騒の中に戻っていくことに、なんだか憂鬱な子どももいます。
夏の間にがんばって、お子さんは疲れていませんか?
がんばり切れずに疲れを感じているお子さんもいるかもしれません。
受験に向けて、周囲は「さあ、いよいよだ!」と号令をかけますが、なんだかいまいち乗り切れない、というお子さんもいることでしょう。
精神的にも肉体的にも夏の疲れを引きずりがちなこの時期に、気持ちを仕切り直すことが大変重要です。
よく「中学受験は親子の受験」と言いますが、こんな時こそ親の出番。
子どものメンタルを強化するためにも、親のメンタルを整えて、模試の本格化する時期に臨みましょう。
受験に向けて、子どもの気持ちを落ち着かせる
中学受験は、親子でよく話し合って決めたことと思います。
それでも、この時期に再度、子どもの気持ちをよく確認しておきましょう。
それは、「受験するよね」という確認ではなく、「最後までベストを尽くそう」という確認です。
お子さんがリラックスしているときを選んで話しましょう。
まずは、「夏休みはよくがんばったね」とお子さんを認めるところから始めます。
がんばり切れなかったという思いのあるお子さんは、親の言葉を素直に受け取れないかもしれません。
そんなときは、「お母さんは、がんばったと思うよ」と自信をもって伝えましょう。
受験期には、あせって空回りするときや、目標通りにできないとき、やってもやっても成績に反映しないときなど、本人としては思うようにいかないときがあります。
一方で、親はその全体をしっかり把握して、何であれ子どもなりにがんばっているという見方をします。
受験の経験がない子どもは、不安を感じるものです。
親がしっかりと自信を示せば、子どもは「そんなもんなんだ」と気持ちを落ち着けることができます。
気持ちが落ち着けば、おのずとやる気も出てくるものです。
「今からしっかり勉強すれば大丈夫」をわからせる
過去問がうまく解けなかったり、模試の点数が悪かったりすると、これで大丈夫かと心配になるかもしれません。
そこは、親が落ち着いて、「今からしっかりやれば大丈夫だよ」とあせりを取り除き、お子さんの集中力を高めるよう努力しましょう。
模試では合否判定が出ますが、思い通りの成績が出なかったとしても、ここから合格ラインに乗っていくんだよと、どんと構えることです。
この時期に集中力を発揮できれば、かなりの成長が期待できます。
この時期は「もっとがんばれ」とハッパをかけるのではなく、子どもが淡々と集中できるような環境を整えることが大切です。
安心感を与える笑顔と態度
こんな話を聞いたことがあります。
ある高校受験を控えたお子さんのお話です。
中学3年の夏が終わって、いよいよ高校受験が本格化しました。
その子の第一希望は中堅の私立校でしたが、模試の判定は芳しくなく、両親ともに、この成績では無理じゃないかと心配したそうです。
しかし、ご両親は、ここは応援するしかないと、とにかく「きみは大丈夫だから」と言い続けました。
すると、3か月で成績がするすると伸び、第一志望のみならず、記念受験した超難関校にも合格。
お父さんによると、「勉強しろ」とか「そんなことじゃ……」などと否定的なことは一切言わずに、1点でも上がれば「よくやった」を繰り返したそうです。
お母さんは、いつも笑顔で接し、家を居心地よくし、子どもの栄養と休養に配慮したそうです。
お父さん曰く、合否判定をスタートラインとしてとらえたのがよかったのではないかということ。
つまり、親子ともに「よしここからだ」の気持ちで、常に「よくやった」「がんばったね」を繰り返したそうです。
家の中にあったのは、「めざせ合格」ではなく、「合格おめでとう」の雰囲気でした。
それが子どもの集中力を高めた、というお父さんの言葉が印象的です。
さて、偏差値という現実と向き合う時期が始まります。
親自身が落ち着いて現実を受け止め、穏やかに子どもに寄り添うよう努めましょう。
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