


“ウィズ・コロナ”の中での学校選びを考える
しかし、今年度は、学校合同説明会はもちろんのこと、各学校での説明会の開催も事実上できないだろうと言われております。中学受験生保護者にとりましては大問題で、ただでさえ難しい学校選択がさらに難しくなっていることでしょう。
そこで、今回は「“ウィズ・コロナ”の中での学校選び」について語ってみたいと思います。
新型コロナウイルスが、各校のICT教育への「本気度」をあぶり出す
この新型コロナウイルスは、学校現場にICTの活用を否が応でも促しましたが、結果として、各校の取り組みの差を目に見える形であらわしました。
どこの中高一貫校でも、休校対策として、オンライン授業ができる環境の整備を懸命に進めていたのですが、スムーズに移行できた学校と、そうではなかったところに分かれたのです。
ICT教育の必要性はかなり前から言われていたことなので、ほぼすべての学校で、学校紹介パンフレットに取り組んでいる旨が謳われておりましたが、これまでの「本気度」があぶり出されることとなったのです。
さらに、学校のフットワークのよし悪しが出る結果となりました。
これは、近未来に必要とされる人間形成をしてくれる学校として期待してよいのか? という視点が、これまで以上に重要になったことを示しているとも言えます。
ここからは、それを見ていくポイントをお話ししましょう。
1)休校期間中の授業対策を見る
学校は言うに及ばず、勉強するための場所なので、授業はその「命」になります。
今年度のはじめはオンライン授業で対応した学校が多いのですが、このオンライン授業の実施方法などは、多くの学校のHPでも公開されています。
このオンライン授業は大きく分けて、「あらかじめ収録した授業動画を視聴するタイプ」と「双方向でのやり取りが可能なビデオ会議タイプ」のふたつのタイプがあります。
例えば、双方向オンラインで体育、美術も含めた50分授業を時間割どおりに行った学校や、目を酷使させないという理由で、授業時間をあえて30分にして、その後の時間をZoomによる質問タイムに充てていた学校、あるいは1コマ15分の授業動画を配信し、Classiで課題提出をしていた学校もあります。
いずれにしても、各学校はGoogle Classroom、Zoom、先生への個人メールなどを駆使しながら、勉学の充実を実践しています。
また、オンラインだけではなく、プリントを宅配し、添削指導の充実をはかった学校、または個別電話作戦を追加する学校もあり、各校の個性が光る対応になったのです。
WEB上で、その授業の様子を一部公開している学校もありますので、通常は見られない授業風景を覗くことができます。
現実では学校見学に出向くことができないので、WEB上で学校の様子を見て、その学校の空気を感じることはとても大切です。
学校がこの未曽有の危機と呼ばれる事態に追い込まれたときに、どのように対応したのかという視点で見ると、その学校が大切にしているものが分かったりしますので、是非、WEB上で比較してみてください。
2)オンライン学校説明会を見る
先述したように、少なくとも8月までの学校説明会はオンライン対応にするという学校がほとんどです。
これには、参加型や閲覧型のライブ配信、または常時公開の動画配信というものが主流です。これを機にYouTubeで学校紹介を始めたという学校も出てきています。
これらに「学校を分かってもらおう」という創意工夫が見られるかどうかも見てください。
実際に見学することができない現状ですので、分かりやすく、自校を伝えることができるのかは大きなポイントとなります。その「本気度」を自宅にいながら味わえるのは、今までにはなかった「学校選び」と言えましょう。
また、HPだけではなく、FacebookなどのSNSを活用している学校も多いので、それを見ていくこともお勧めします。
これらを見ていると、生徒のために何が必要で、何をしていくべきかを懸命に模索して、実行している先生の奮闘が見られますし、生徒たちの様子も垣間見ることができます。
また、保護者やOG・OBのコメントなども読めますので、よりリアルに学校の雰囲気がつかめるでしょう。
新型コロナウイルスは、今後、第2波、第3波が来ると予想されていますので、これからの教育は、どうしても“ウィズ・コロナ”を意識せざるを得ません。
イレギュラーな登校・授業形態が継続してしまう可能性を考え、学ぶことを止めない環境作りを充実させようとしている学校なのかを判断することも、これからの学校選びには避けては通れないポイントなのです。
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