


自分の心が亡(ほろ)んでいないか?
日本人は、なぜこうも忙しいのでしょうか? 私たちの実感としても忙しさを感じますし、海外で生活や仕事をしてきた人が帰国して「日本は忙しい」と言うのもよく耳にします。
私の身近にもそういう人がいて、帰国したばかりの頃はよくそう言っていました。しばらくすると日本の状況に慣れてしまったのか、言わなくなりましたが……。
中でも忙しいのは子育て中の人たちではないかと思います。家事や仕事に加えて子育てもあるのですから当然です。自分の趣味ややりたいこともあり、友人との付き合いもあり、その他にも諸々あります。
日々の忙しさに追われているとストレスが溜まり、どうしてもイライラして不機嫌になったり、キレたりすることが増えてしまいます。
「忙」という漢字は「りっしんべん」に「亡」と書くくらいで、まさに忙しいと心が亡ぶのです。この漢字を作った人は実によい教えを残してくれたものだと思います。
心が亡んだ結果、子どもにぶつける言葉が荒々しいものになったり、必要以上に叱ったりということになりがちです。
でも、子どもの今日は二度とない一日です。もちろん親の今日も二度とない一日です。それに人生そのものが長いようで実は短いものです。そして、人生の中で親子一緒にいられる時間も限られています。
そうしたことを考えれば、ささいなことでイライラしたり、不機嫌をいたずらに引きずったりしている暇はありません。そういう時間はもったいなさすぎます。
もし理不尽に子どもを叱ってしまった場合は、すぐに気持ちを切り替えて子どもに謝りましょう。謝れば子どもも許してくれます。それに謝ることの見本にもなります。
優先順位をつけて行動しよう
そして、もう一つ大事なのは優先順位をつけることです。家事や仕事も含めて、自分が日々おこなっていることの中で最優先なのは何なのか? 自分の人生で何が一番大事なのか?
今現在において優先すべきことは何なのか? 10番目でいいのは何なのか? これは何番目くらいだろう? 20番目くらいでいいのかも……など。そうしたことを一度ゼロベースで考えてみることが大切です。
なぜなら、人間というものはけっこう愚かでありまして、本当は100番目以降でいいようなことに大きなエネルギーや時間を注いでいることが多いからです。そして、本当は一番大事にすべきことをいい加減にしているのです。
その結果、忙しくいろいろなことをしている割には、いまひとつ幸福度合いが上がらないということになってしまうのです。
実際、日本の幸福度は世界147か国中61位です(2026年3月20日公表の世界幸福度報告書より)。毎日これだけ多くのことをやり続け、忙しくしているのにも関わらず61位というのは残念な結果ではないでしょうか?
これは何かが間違っているのです。そして、その何かというのは優先順位だと私は思います。ですから、繰り返しますが、ぜひ一度ゼロベースで自分の優先順位を考えてみてください。
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最優先すべきは、よい親子関係
私は子育てや教育における優先順位は1番から99番まで親子関係をよくすることだと思います。しつけとか勉強などというものは100番以降でいいので、とにかく民主的で仲のよい親子関係をつくることを最優先してほしいと思います。
親子関係がよければ子どもの自己肯定感が上がっていきます。親子関係が悪い中で自己肯定感が上がることはありえません。自己肯定感が上がればいろいろなことに積極的にチャレンジできるようになります。
親子関係がよければ安心して安らかな気持ちで生活できるので、物事への集中力も上がります。当然、勉強や運動のパフォーマンスも上がります。
親子関係がよければ心が満たされるので、きょうだいや友だちにも親切に接することができるようになります。
親子関係がよければ、子どもは大好きなお父さんやお母さんのようになりたいと思うようになります。それで、生活習慣や礼儀・マナーなども真似るようになります。つまり、親子関係がよければ自然にしつけもできるのです。
親子関係が悪いと、子どもは親のようになりたくないと思って逆のほうにいってしまいます。
このようなわけで、子育てと教育で最優先すべきは親子関係です。しつけや勉強を優先して叱り続け、親子関係を悪くするようなことのないように気をつけてほしいと思います。
親子関係については下記もご参考にしてください。
今の時代に必要な親子関係のあり方とは?
https://www.tomas.co.jp/schola/list/mother/oyanoteacher/10209/
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