
夏の学習法

最難関中合格へのロードマップ ~3・4年生~
成功する夏の過ごし方
御三家中など最難関中をめざすには、3・4年生からの準備が不可欠です。一朝一夕には身につかない思考力や表現力を伸ばすために、いつ何をすればよいのか――。長い夏にぜひやっておいていただきたいことをお伝えします。
受け身で教わっていませんか?
他人に“教えられる”レベルを
めざすことで磨かれる表現力
何のために受験するのか
改めて考えてみる
もうすぐ夏休みがやってきます。時間のあるこの機会に「何のために受験をするのか」を改めて考えてみてほしいと思います。
中学受験は決して楽ではありません。受験学年になるまでの2~3年間、挫折することなく努力し続ける力の源泉になるのは、勉強して得たい何かがあるかどうかということ。その想いが強ければ強いほど学力は伸びていきます。わずか12歳の受験ですから、保護者や先生が志望校選びをサポートすることはもちろん大切ですが、最終的には受験生自身が自分の言葉で「何のために受験するのか」を語れるかどうかが、合否を分けるといえるでしょう。
また、伸びる生徒のもう一つの共通点として「素直である」ことが挙げられます。朝起きたらご家族に「おはよう」と挨拶できる。お世話になった人に「ありがとう」と言える。自分で脱いだものは自分で畳む。机の上やカバンの中を整理整頓できる。このような勉強とは一見関連のないことが学力と密接に結びついています。自分の弱点や足りない部分を受け容れ努力できる「素直さ」が学力伸長に直結しているのでしょう。
生活習慣や学習姿勢は受験学年になってから急ごしらえできるものではありません。低学年のうちから生活面の自己管理を心がけていきたいものです。
特に夏休みは生活リズムが乱れがちです。たとえばTOMAS夏期特訓合宿は夏休みが始まってすぐに開催されますが、これは理想的な生活リズムを整え、夏休みの学習を一気に軌道に乗せる目的があります。参加生は早朝6時に起床し、1日12時間近くを学習に費やします。初めての生徒にとって12時間の学習は過酷ですが、3日もすればほとんどの生徒が慣れてしまいます。
小学3年生であれば1日4時間、4年生であれば1日5時間から長時間学習に挑戦してみてはいかがでしょうか。勉強体力は受験学年になってからの大きな武器になります。
一つのことを粘り強く
続けることで得られる効果
夏休みはあれもこれもと手を出したくなるものですが、何か一つのことに絞り徹底的にやり抜くことで、思わぬ相乗効果が得られることがあります。「やったことがある」「教わったことがある」というレベルではなく、「得点できる」レベルまで何度も繰り返しチェックし、忘れた頃を狙ってまたチェックする。このように一つのことに粘り強く取り組めるのは、夏休みならではのメリットです。
TOMASでの成功例の一つを紹介しましょう。算数に苦手意識の強かったある中学受験生に対し、「食塩水」の天秤算だけを18回も取り上げる個人別カリキュラムを組んだ講師がいました。これが突破口となり、まったくできなかった「食塩水の濃さ」が得意になっただけでなく、類似している「平均」「割合」なども得意分野に変わり、最終的には算数を武器に最難関中合格を勝ち取ることができました。
一つのことを反復する経験、乗り越えたときの達成感と自信は、中学受験だけでなくこれから学習を続けていく上で大きく役立ちます。もちろん、習得までに必要な反復回数は一人ひとり違いますので、TOMASの先生に相談してみるとよいでしょう。
教わるだけでなく、自分でも
教えられるレベルをめざす
夏休みの学習において、もう一つ意識してほしいことがあります、それは先生に「教わる」だけでなく、自分で学んだことを他人に「教えられる」レベルをめざすということです。
他人に教えるには「いつ」「何(誰)が」「なぜ」「どのように」「どうした」ということを具体的に説明しなければなりません。これはまさに最難関校の入試で問われる思考力・表現力です。自分が理解したかどうかだけでなく、記述答案を通して自分の考えを採点者に伝えなければ、入試では得点に結びつきません。「わかる」と「できる」は別であり、さらにテストで得点できることも別です。日頃から受け身で教わるだけでなく、先生と議論するぐらいの姿勢で学ぶことで思考力・表現力を鍛えることが大切です。
桜蔭中に合格した生徒の例を挙げると、ご家庭でお母さまを相手に日常的に算数の手ほどきをしていたそうです。リビングの壁に貼ったホワイトボードに板書をしながら、算数の問題をお母さまに解説するなかで最難関中入試に通用する力が培われたのでしょう。
なぜそうなるのか根拠を示しながら自分の言葉で説明することは、さまざまな気づきを促します。さらにその気づきから知識を体系化し、作問者の意図を読み取る力を身につけられるとよいでしょう。この夏休みは「この問題、お父さん・お母さんに教えて!」という言葉掛けをしてみてはいかがでしょうか。
だれでもできる! 夏休み学力アップの三箇条
難しいことに挑戦するのではなく、
誰にでもできることを粘り強く続けることが
成功の秘訣です。
チェック
「何のために受験するのか」お子様自身の言葉で言えますか?
継続性のある勉強には内的動機づけが不可欠。「麻布の生物部に入りたい」「女子学院のハロウィンに憧れる」「武蔵の個性的な校風がいい」など受験の先の具体的なイメージが受験生を強くします。
チェック
あたりまえのことをあたりまえに。自分のことが自分でできますか?
朝起きたら「おはよう」と挨拶できる。お世話になったら「ありがとう」と言える。自分の持ち物は自分で管理できる。あたりまえのことができる素直な生徒は無限に伸びる力を持っています。
チェック
「読み・書き・計算」を疎かにしていませんか?
最難関中入試では、基礎基本がどれだけ速く正確に、かつ丁寧に実践できるかが求められます。問題用紙の使い方・答案の書き方、字の丁寧さなどプロセスを大切にする姿勢が受験学年になってから大きな差を生みます。
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