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現高校2年生から始まる「大学入学共通テスト」の概要が明らかに

現高校2年生から始まる
「大学入学共通テスト」の概要が明らかに

大学入試制度が2021年1月に変わります。センター試験の後継として「大学入学共通テスト」が始まり、現在の高校2年生がその対象に当たります。文部科学省はこのほど、その実施大綱を公表しました。現在のセンター試験と何がどう変わるのか、具体的に見ていきましょう。

実施日や科目はセンター試験とほぼ同じだが…

文部科学省は6月上旬、「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱」を公表しました。

これは、現在行われている大学入試センター試験に代わる、新たな大学入試の問題作成の方針や実施日などを示したものです。

詳しくは、大学入試センターのWebサイトをご覧いただくとして、ここでは目立った変更点をお知らせいたします。

まず、実施期日ですが、令和3年1月16日(土)、17日(日)と決まりました。これは従来のセンター試験と同じ時期となります。

科目も大半はセンター試験と変わりませんが、注意しなければならないのは記述式問題の導入とマーク式問題の新たな出題形式です。

国語と数学で記述式問題を導入

「国語」はマーク式問題に加えて、小問3問の記述式問題を導入し、解答用紙に新たに記述式問題の解答欄を設けます。

配点はマーク式が200点で、記述式は別に全体および小問ごとの段階表示の配点をします。

記述式は、近代以降の文章のみの出題とします。記述式の導入に伴い、試験時間が80分から100分に延長されます。

「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」はどちらかを選択する形ですが、マーク式に加え記述式問題に対応するため、試験時間が60分から70分に延長されます。配点は記述式問題を含めて100点。記述式は「数学Ⅰ」の内容にかかわる問題のみとなっています。

国語や数学以外の記述式のない科目においては正答の記号を鉛筆で塗りつぶす、おなじみのマーク式問題となります。

ですが、ここでも新たな出題形式が導入されます。連続するいくつかもの問題で、前の問いの答えと、後の問いの答えの正しい組み合わせを複数選ぶ「連動型」と言われる出題が加わる予定です。

英語は「筆記」が「リーディング」に変更

「英語」はセンター試験においては「筆記」(80分・200点配点)「リスニング」(60分・50点)で行われていましたが、名称と配点が変更になります。

「筆記」は「リーディング」となり、試験時間80分で配点は100点、「リスニング」は60分、配点は100点としています。

これは大学入試共通テストの英語とは別に、英語の民間資格・検定の成績を活用することが決まったことによるものです。

英語は「読む・聞く・書く・話す」の4技能を総合的に評価することが求められます。

そこに「筆記」という名称は適してふさわしくないため、「リーディング」とし、さまざまな文章から概要や要点を把握する力や、必要とする情報を読み取る力などを問うことをねらいとしています。

したがって、発音やアクセント、語句の並び替え問題などを単独で出題せず、音声・語彙・表現・文法などの知識は、「リーディング」「リスニング」の中で活用できるかを問う出題になります。

高校までに身に付ける思考力・判断力・表現力がカギに

大学入学共通テストは時期や科目の外枠がセンター試験と変わらないように見えるため、これまでと同じ対策を取ればよいかというとそうではありません。出題形式や傾向が大きく変わることに注意する必要があります。

では、どのような考え方のもとに問題が作られるかといえば、「大学教育の基礎力となる知識・技能や思考力、判断力、表現力を問う」ことに尽きます。

高校の新しい学習指導要領では、育成すべき資質・能力として「知識・技能」「思考力、判断力、表現力」などが挙げられています。これまでの大学入試では「知識・技能」を問う選抜に傾きがちだったとの反省を踏まえて、「思考力、判断力、表現力」もしっかり試していこうという考えに基づいています。

さらに「知識・技能」「思考力、判断力、表現力」は高校だけでなく、中学校、小学校の学習指導要領でも育成すべき資質・能力とされています。

今回の大学入試改革は、小学校時代からの学びが中学、高校を経て確実に身に付いているかを問う問題に変わる、といっても過言ではありません。

これからの大学入試は、日々の学習や活動への取り組み方が問われる入試になるでしょう。

今後、新しい大学入試に対応できる学力を身に付けるには、高校生の3年間では不十分かもしれません。

なぜなら、思考力や判断力、表現力を身に付けるには、ディスカッションやプレゼンテーションの機会など、さまざまな体験を通して深く考える「時間」と「手間」が必要だからです。もちろん、その土台となる基礎知識を身に付けたり、読解力を付けることも欠かせません。

出題形式が知識を問う以上の内容になるわけですから、「高校3年生で部活を引退して基礎知識の復習から追い込みをかける」などといった旧来型の学力観や勉強法は通用しなくなります。

首都圏模試センターによると、2019年の首都圏中学入試は、受験者総数は47,200名(首都圏模試推定)と5年連続で増加しています。

中学1年生から計画的に、着実に思考力を練り上げていく――そんな学び方ができるのは、高校受験がなく、本当の意味でのゆとりがあり、新たな学力育成にまい進している私立中高一貫校だと保護者が認めていることの表れなのです。


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