中学受験基本シリーズゼロから始める中学受験 第3回

【ゼロから始める中学受験/第3回】教えて! 私立中学校の探し方

教えて! 私立中学校の探し方

中学受験を考えるにあたり、「どんな学校があるか、わからない」という方も多いかもしれません。「御三家」と呼ばれる最難関校や大学附属校以外にも、首都圏には数多くの私立中学校があります。さまざまな学校のタイプを知り、お子さまが本当に行きたいと思える「夢の志望校」を見つけましょう。コロナ禍でリアルなコミュニケーションが難しい中、学校情報の効率的な入手方法についてもご紹介していきます。

Q 首都圏にはどんな私立中学校がありますか?
A 1都3県で約300もの学校があります。

私立中学校は、東京182校、神奈川63校、埼玉31校、千葉25校と、1都3県に約300校もあり、全国の私立中学の40%を占めます。
通学区域が決められている公立中学校と異なり、居住地に制限されずに通うことができますので、首都圏に住んでいればかなり多くの学校が選択肢に入ってきます。

私立学校は原則として学校法人が設置者となり、自主的に管理運営を行っています。学校が創立された時期は異なっても、それぞれが「建学の精神」を持ち、教育理念に基づいた魅力と個性にあふれる教育を行っています。
一方、公立学校は市区町村や都道府県が設置し、教育委員会の統一的な指導監督のもと、公費によって運営されています。近年の教育改革の中で、公立学校も特色を打ち出す傾向にあります。

Q どんなタイプの私立中学校があるのか、見方が知りたい。
A さまざまな切り口から見ることができます。

教育内容や大学合格実績はどうか、施設や設備は整っているか、通学のしやすさ、制服、校風は子どもに合いそうか……など、学校に求めたいポイントを挙げるときりがありません。
志望校選びにまだ時間のある低学年のご家庭では、まずどのような私立中学のタイプがあるのかを大まかに知っておくと便利です。テレビや新聞で取り上げられるような「よく名前を聞く学校」以外にも、魅力的な私学はたくさんあります。もしかすると、お住まいの自治体や沿線にあるかもしれません。

【男子校・女子校/共学校・男女別学(併学)】

男子校・女子校
公立中学校が共学校なのに対して、男子校、女子校が中学からあるのが私立学校の特徴です。近年は私立学校の「共学化」も進んでいますが、都内では女子校が36.8%、男子校が17%と、合わせて半数以上を占めています。
ちなみに、都内最難関校として知られる、麻布・開成・武蔵の「男子御三家」は男子校、桜蔭・女子学院・雙葉の「女子御三家」は女子校です。

男子校や女子校は異性を気にせず、ありのままの自分でいられる、好きなことにとことん打ち込めることが支持されています。「女子校は閉鎖的なのでは」というイメージを持つ保護者もいるかもしれませんが、むしろ自分たちで物事を解決する自主性や自立心が育まれるという声もあります。

共学校・男女別学(併学)
男子と女子が一緒のクラスで学ぶ一般的な「共学」の学校と、同じ学校に通うのでも授業やホームルームは男女が別になり、学校行事などは一緒に行う「男女別学(併学)」の学校があります。
ジェンダーに関する意識が高まっている現代では、性別にとらわれずに学ぶ環境を、10代のころから整えてあげたいと保護者が考えるのは自然なことでしょう。

【宗教に関連のある学校】
宗教の教えにのっとって創立され、その世界観・人間観に基づいた教育を行っています。
信仰は必須ではありませんが、礼拝や奉仕活動など、宗教の教えに関連づけた学校行事や学習が行われることがあります。

キリスト教系
一人ひとりが神様から与えられた存在と考え、個性を尊重する教育を行います。
同じキリスト教系でも「カトリック校」と「プロテスタント校」に分かれ、カトリック系はアットホームで比較的小規模な学校が多く、男子校や女子校も多いのが特徴です。プロテスタント校は生徒の意思を尊重し、学校生活や学習面も自主性にまかせる雰囲気があります。
仏教系
仏教にもさまざまな宗派がありますが、共通しているのは「共生」をキーワードに、他者への思いやりや多様性を尊重する価値観です。校外学習や修学旅行で、その宗派の開祖にちなんだ寺院を訪れることもあります。

【大学附属校/進学校】

大学附属校
基本的に付設の大学に進学することを前提にした「大学附属校」は、大学入試がないため常に人気があります。ただし、内部進学で希望の学部に進むには、中高時代に学業や生活面で一定の評価を得ていなければなりません。また、附属校であっても他大学進学に積極的な学校もあるため、大学進学実績は注意して見ておく必要があります。
附属校には「高大連携教育」といって、大学レベルの学びを体験できるプログラムもあります。共学校が多く、総じてのびのびした校風があります。
進学校
付設の大学がなく、高校卒業後に大学入試を経て進学を目指すのが「進学校」です。中学から6年間の積み上げで合格力を育成するカリキュラムが組まれています。
全員が同じ目標に向かって努力する一体感があり、高校3年の最後の行事を終えたら受験勉強に集中する、というメリハリのある学校生活が送れます。

【創立時期の違い】
明治から大正、昭和初期にかけて設立された100年以上の長い歴史を持つ学校は「伝統校」と呼ばれることが多いようです。歴史上の有名な人物を輩出した学校や、親子代々で通う熱心なファンも少なくありません。校舎の建て替えにより、最新鋭の設備を持つ学校も多くあります。

戦後、創立された比較的新しい学校は、校外に広いキャンパスを持つ場合も多く、共学校がメインです。新しい教育手法を積極的に取り入れる意識が高いため、保護者世代がイメージするかつての校風や実績とはガラリと変わって進学校化し、人気が高まるケースも出てきています。

Q 学校の情報を知るには、どんな方法がベスト?
A インターネットも活用しながら、最終的には自分たちの目で確かめて。

スマートフォンなどが身近にある保護者世代は、私立中学の情報をまずインターネットで調べるのが一般的ではないでしょうか。
ただ、気になった学校名で検索すると、学校サイトだけでなく、周辺情報やさまざまな記事が出てきてしまい、どう整理すればいいかわからなくなってしまうこともあるでしょう。

受験までまだ間がある低学年の受験ファミリーにおすすめなのは、「学校の一次情報」を得ることです。まずは「合同説明会」に参加してみてはどうでしょうか。多くの学校がブースを出していて、入試担当の先生と直接話すことができます。
主催者は都県それぞれにある「私立中学高等学校協会」や進学塾、模試会社などさまざまです。感染症対応としてリモート開催も積極的に行われています。そこで気になった学校があれば、学校の公式サイトを見てみましょう。動画やSNS配信に積極的な学校もあるので、フォローしておくと情報が入りやすくなります。

「どんな学校があるかを見てから、志望校を決めたい」と思うのは自然なことです。実際に受験校を絞り込んでいくのは小学4年生以降になりますから、お子さんが低学年のうちは保護者が視野を広く持ち、これまで知らなかった学校に出会うチャンスを増やしていってください。


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