東京医科大学
基本情報
試験時間:60分/問題数:大問4題
試験時間:60分/問題数:大問4題
分析担当
坂田 優介
坂田 優介
出題内容・難易度
大問 | 出題内容 | 出題形式 | 難易度 |
---|---|---|---|
1 | 【4択問題】空所適語選択 | 選択 | 標準 |
2 | 【整序問題】空所適語選択 | 選択 | 標準 |
3 | 【長文読解】内容一致文選択・同義語選択・空所補充・主題選択 | 選択 | 易 |
4 | 【長文読解】内容一致文選択・同義語選択・英文和訳 | 選択・記述 | 標準 |
問題分析
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〔4択問題〕空所に適する語を選ぶ問題
例年第1問で出題されていたアクセント問題が消滅し、従来第2問で出題されていた4択問題が第1問で出題される形となった。出題されている文は読みやすいが、選択肢の語彙がなかなか難しい。ただ、正解となる語彙は一般的な単語帳等に載っているものが多いため、解答できるものが多かったのではないだろうか。いずれも文法・語法というより語彙の問題である。 -
〔整序問題〕6つの語を並び替え、空所に適する語を選ぶ問題
例年出題されている整序問題。やや難しい問題もあったが、医学部を目指す受験生であれば覚えておきたい表現が多かった。表現がしっかり定着していることと、標準的な文法力が身についているかどうかがこの問題を解くカギである。 -
〔文章題材〕コロナ禍における「国際子ども食堂」 725words
コロナ禍において、留学生は母国に帰れず、人々と触れ合う機会が少なくなってしまった。また、日本には様々な理由で食事を1人でする子供がいる。そのような留学生と子供たちを繋げたいという思いから、愛媛県松山市の山瀬麻里絵さんが開いた食堂について述べた文章。難解な語彙はほぼ皆無で、1文1文が非常に読みやすい。文章としての展開も理解しやすいだろう。問題にも難解な語彙は含まれておらず、迷う選択肢も少ない。しいていえば、26 の同義語ではなく対義語が問われているところに注意したい。できる限り短時間で、9割以上は正解したいところだ。 -
〔文章題材〕プラスチックごみによる海洋汚染とその対策 1180words
プラスチックごみが海を汚し、それに対してどのような対策をするかということが述べられている文章。文章量が多く、やや難しい語彙があり、固有名詞が多いことから、文章自体は少々読みにくいだろう。ただ文章全体を通して述べていることはそこまで難しいことではなく、「文章全体のテーマ」と「筆者が言いたいこと」を意識して読めば、文章全体の流れは理解できるはずである。
内容一致問題は昨年度と同様に、12 択から選ぶものになっており、誤りの選択肢も分かりやすいものだったため、比較的時間をかけずに処理することができただろう。英文和訳問題も昨年度と同様に出題されたが、語彙・文構造ともに標準的なもので、正確に和訳できた受験生が多かったのではないだろうか。
総評
昨年度まで出題されていたアクセント問題が消滅した。それ以外は昨年度とほぼ変わらない大問4つの出題構成だった。第4問の文章量が増加したが、全体的に解きやすい問題・読みやすい文章が多く、例年に比べて解きやすかったのではないだろうか。例年出題される4択問題と整序問題を正答するには、豊富な語彙力が必要とされる。日頃から単語・表現を積極的に覚えていくことが必要不可欠である。また長文問題はやや量が多いので、読みきれなかった、途中で集中力が切れてしまった、というような受験生がいたのではないだろうか。精読に偏らず、多読、つまり日頃からたくさんの文章に触れ、こういった長文を短時間に正確に理解できる力を身につけておこう。
昨年度と比べると難易度は易化しており、合格には8割以上の得点が望ましい。時間配分としては、第1問から第3問までを30 分くらいで終わらせ、残った時間を第4問に使うというのがオススメである。