
中学入試に出る理科実験
science-experiment
近年、中学入試の理科では、身のまわりの物事の仕組みについて考え、もっている知識と相互に紐づけていく取り組みが求められています。「どうして?」という日常の素朴な疑問を大事にすること、実験・観察に関連した出題に対応できるような学習を進めておくことが大切です。
このコーナーでは、実際に中学入試で出題された問題に触れながら、ご家庭で取り組める簡単な実験を紹介します。

【中学入試に出る理科実験⑦】麻布中で出題されたコーヒーの味に関する実験
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今回は、コーヒーの味に関する実験を紹介します。
実験 コーヒーを科学する
コーヒーの味はなぜ変わるの?
①生豆(左)と焙煎(加熱)したもの(右)。焙煎が進むと、酸化も進み、苦味・酸味は複雑に変化します。


②焙煎したコーヒー豆に直接お湯をかけても、濃いコーヒーは作れません。ミルという装置で細かく粉にします。

③ハンドルを回すのが速すぎると、味が変わってしまうので気をつけましょう。

④味が変化してしまうため使う分だけ挽きましょう。

⑤挽いた豆にお湯を注げばコーヒーの完成です。ろ紙を使うことで、飲むときに粉が混ざらないようにします。

(1)豆から粉にすると味が変化しやすくなるのはなぜでしょう。
(2)コーヒー豆を挽く際、ハンドルを回すのが速いと、ゆっくり回したときと比べて味はどう変わりますか。中煎りのコーヒー豆の場合を考えましょう。
【解答】
(1)空気に触れやすくなるため、酸化しやすくなるから。
(2)苦味が強く、酸味が弱くなると考えられる。
コーヒーの味は酸化で変わる!
コーヒーを飲んだことがない受験生は、面食らったかも知れませんね。しかし、〔表1〕を見ると、「焙煎(加熱)」が「味の変化」を引き起こすことがわかります。加熱することで、豆が空気中の酸素と結びつくことにより、味が変化するのだと考えられます。それをふまえると、(1)は「なぜ粉にすると酸素と結びつきやすくなるか」、(2)は「ハンドルを速く回すとなぜ加熱が進むのか」と言い換えられます。そこまで考えられれば、解答は難しくありません。
豆を粉にすると、豆のときよりも体積に対する空気に触れる表面積の割合が大きくなって、酸素と結びつきやすくなるので、味が変化しやすくなります。

また、高速でハンドルを回すと、発生した摩擦熱によって、コーヒーが加熱されてしまい、味が変わります。

中煎りの豆であれば、より深煎りに近い味に変わってしまうと考えられます。〔表1〕を見ると、苦味は強く、酸味は弱くなるとわかります。
なじみのない話題の出題でも戸惑わずに、問題文の誘導に沿って思考できるか問われています。
関連実験「麻布中で出題された 味覚に関するラーメンの実験」を読む
これまでの実験はこちらから
■実験監修
TOMASサイエンス教室 矢野 仁(やの ひとし)先生
TOMASの教室で理科実験プログラムを開催している。子どもたちの「なぜ?」「ふしぎ!」を引き出す問題発見型のプログラムに定評がある。
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