【イベントレポート】最難関高校入試最新分析報告会

【イベントレポート】
最難関高校入試最新分析報告会

3/17(日)新宿にて、2019年度難関高校入試分析報告会を開催しました。最難関高校の入試の分析や、2019年度難関高校合格者インタビューをお届けしました。

1. 2019年度入試の問題分析
TOMAS入試対策本部 入試対策委員 梶原 崇之


「大学入試改革の影響」

TOMAS入試対策本部 入試対策委員 梶原 崇之ここ数年の話題として、「大学入試改革」があります。
ポイントは2つあり、1つ目が、入試での民間試験・民間資格の利用です。
2つ目は、学力の三要素(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」)のうち「思考力・判断力・表現力」を評価するテストとして、センター試験が新しくなることです。
この2点を押さえておくと、今後の入試の傾向も予想しやすくなります。


2019年度入試のキーワード【英語】

2019年度入試、英語のキーワードは、「難化」の一言に尽きます。特に語彙の増加と文法の難化が見られました。
文法で言うと、一見正しく見える英文から文法的な間違いを見つけて直す「誤文訂正」が増えています。
語彙量の増加は、慶應義塾、慶應女子、早高院、早大本庄、文法の難化は、慶應義塾、慶應志木、早稲田実業において見られました。
早稲田実業は、2019年度から合格発表を1日遅らせること、その理由として記述問題を増やし、その採点に時間がかかることを発表していました。
ですから、2019年度の入試では英数国とも大きな変化を見せました。


2019年度入試のキーワード【国語】

国語のキーワードは、「スピード・正確性の勝負」。
難化の英語に対して、国語は傾向や形式に大きな変化はなく、珍問奇問もありませんでした。
しかし、記述問題数の増加(筑波大附駒場・お茶の水女子・早稲田実業)
総問題数の増加(お茶の水女子・慶應義塾・慶應志木)が見られ、試験時間はそのままなので、スピードと正確性がさらに求められていると言えます。
慶應義塾での問題数の増加は、今まで単独の大問としては出なかった文法・語句が独立大問として出題されたためです。


2019年度入試のキーワード【数学】

数学のキーワードは、「形式・傾向が変化」。
記述問題数の増加(筑波大附・慶應女子・早稲田実業)
傾向の変化(学芸大附・慶應女子・早稲田実業)が見られました。
慶應系は易化、早稲田系は難化した印象です。
記述については、途中式だけでなく、証明や作図なども出題されました。
一番インパクトが強かったのは、傾向変化で、「資料整理」が出題されたことです。公立高校入試ではよく出るのですが、難関高校ではあまり出題がなく、難関高校を目指す生徒は対策をしてこなかったかもしれません。


難関高校の英語

難関高校の英語の出題は3タイプに分けられます。
① 独立型…語彙、文法、長文、英作文などを、それぞれ独立した大問として出題
(開成・慶應義塾・慶應志木・早稲田実業)
② 総合型…長文の小問に文法や語彙などを含んで出題
(学芸大附・筑波大附・慶應女子・早高院・早大本庄)
③ 記述説明型…記述中心
(筑波大附駒場・お茶の水女子)
①は問題集での対策がしやすく、②はしにくいです。志望校のタイプを確認しておきましょう。


語彙の増加と求められるレベル

英語においては、語彙と長文の長さが難度の目安になります。
2018年度と2019年度のグラフを比較すると、全体として語彙量が明らかに増えています。

語彙力と長文の長さ 2018
語彙力と長文の長さ 2019

2018年度の出題が中学標準レベルの語彙だった学校は高校初級、高校初級だった学校は中堅私大レベルの語彙が求められるようになっているイメージです。
昨年までは、難関高校で求められる英語力は英検準2級~2級と言ってきましたが、今年は英検準2級~準1級レベルとしました。「大学入試改革」の英語重視の方向で、英語は難化傾向です。難関高校突破のためには、英検準2級を中3の6月、遅くとも10月にクリア、できれば準1級も狙いたいところです。

○ 攻略のポイント
難関高校攻略のための、夏までの学習の目安をお話しします。
語彙:英検2級レベルに
高校入試では、公立はほぼ中学生標準レベルの語彙、国立は中学生標準+高校の初級、早慶はセンター試験レベルの語彙が求められます
文法:中学発展レベル+高校内容
文法は、中学生発展レベル教材を完璧にマスターしたうえで、受動態、不定詞、関係詞、分詞、SVOCは、高校範囲まで学習しておきたいものです。
読解:英語を英語のまま理解する
難関高校受験の長文読解は1500~2500語程度で、一読に10~15分かかります。日本語に置き換えている時間はないので、英文を英文のまま、精読、速読する必要があります。また、最近の傾向として、説明文よりも物語文が多く、論理的思考よりも心情把握など、国語的感覚に優れた生徒が有利だと言えます。

合格へ向けてのカリキュラムですが、下のカリキュラム例の通り、難関高校に向けての対策は中3生でもまだ間に合います。これから頑張れるかどうかです。

難関合格者のカリキュラム例


難関高校の国語

難関高校の国語を3タイプに分けるとこのようになります。
① 記述・小論文…表現力(開成・筑波大附駒場・慶應義塾・慶應志木・慶應女子・早高院・早稲田実業)
② 選択・抜き出し…客観問題(早高院・早大本庄)
③ 古文…志望校に応じて対策を(開成・筑波大附駒場・学大附属・お茶の水女子・慶應女子・早高院・早稲田実業)
慶應系は思考力、早稲田系は抜き出しなど、スピードが問われる傾向があります。今年は古文の出題が多くありました。

○ 攻略のポイント
漢字・語句・言葉の知識:コツコツ学習
伸びにくい教科ですが、漢字・語句、ことばの知識でつまずいている生徒が多いので、疎かにせず、コツコツ学習しましょう
読解:「読む」ことが基本
また、読解の対策ですが、問題を「解く」ことばかりを考えて、本文をきちんと「読む」ことを軽んじている生徒が多いようです。しかし、読解問題の答えはすべて本文の中にありますから、本文がきちんと読めていなければ、得点になりません。
「読む」訓練ですが、まずは音読です。意味が取れていないと音読できませんから、自分の理解度を把握することもできます。また、知らない言葉を自分の言葉で言い換えて説明することで、ことばの知識をつけていきましょう。

合格へ向けての学習については、国語もこれから頑張れば大丈夫です。漢字、語句、ことばの知識は、毎日コツコツ積み重ねていきましょう。

難関合格者のカリキュラム例


難関高校の数学

数学ですが、英語と対照的に易化傾向で、既視感のある問題が多く出題されています。計算の処理能力、分析力が問われる問題が多く出ています。

○ 攻略のポイント
計算:数学の基本は計算
まずは、基礎計算力を鍛えましょう。計算は時間をかければ解けますから、「できない」自覚がない生徒が多いですが、TOMASの合宿では、難関高校の合格者平均で、3分で150問解きます。このスピードがあれば、問題が速く解けますから、効率が飛躍的に上がります。数学の基本は計算です。
関数・図形:公式・パターンの知識で時間短縮
頻出分野で、苦手な生徒の多い関数・図形は、公式・パターンの知識が時間短縮につながります。ただし、公式を使いこなせる状態まで浸透させていなくては意味がありません。図形は、問題に指示がなくても、自分で図・グラフを書いて練習しましょう。難関高校では、立体図形の切断や球の出題が増えています。志望校の出題を確認しておきましょう。
「思考力」問題:手を動かして解き方を見つける
「思考力」が重視される傾向のなか、読解力・分析力を求める出題が多くなっています。
① 式を立てるタイプ
② 規則性を見つけるタイプ
③ ひたすら書き上げるタイプ
がありますが、どう解くかを、頭より手を動かして見つけることが大切です。

難関高校合格に向けては、遅くとも6月末くらいまでに中3範囲を終わらせて、志望校対策に入りたいところです。計算練習は継続して行いましょう。

難関合格者のカリキュラム例

2. 合格者インタビュー/私たちはこうして合格した
慶應義塾高合格   M君
慶應義塾高合格   H君 
慶應義塾志木高合格 S君
慶應義塾女子高合格 Mさん
ICU高合格     Oさん
明治大付明治高合格 Sさん
TOMAS入試対策本部 入試対策委員 伊藤 輝明

2. 合格者インタビュー/私たちはこうして合格した

2. 合格者インタビュー/私たちはこうして合格した


Q.TOMASに入った時期とそのきっかけを教えてください。

M君:
中3の9月です。それまで受験勉強はしておらず、TOMASに入って始めました。

H君:
中2の春です。学校の勉強についていこうと思って入りました。

S君:
中3の春です。受験勉強をしようと思い、入りました。

Mさん:
中2の夏頃入りました。兄が通っていたので、受験勉強を始めようと思って入りました。

Oさん:
中2の2月に入りました。小6から中2まで海外にいたので、数学・国語は全くやっていない状態で、学校の勉強と受験勉強、両方を見てもらおうと思いました。

Sさん:
兄が通っていたので、中1春休みに入りました。


Q.勉強が好きな人?(誰も手を挙げず)では、どうして勉強する気持ちになったのですか?

S君:
今までは何となく宿題をやるくらいでしたが、TOMASの夏合宿で刺激を受け、隙間時間の活用を始めました。自宅での勉強時間の確保が難しいので、少ない自宅での学習時間を効率的にするために、隙間時間を活用する意識になりました。


Q.どのくらいの量を勉強しましたか?

Mさん:
第一志望は過去問10~15年、その他は5~10年分くらい。志望校ではない過去問から始めて、教科によって秋・冬から1週間に2~3校のスペースでやりました


Q.過去問は大事ですか?(全員挙手)それは学校によって傾向が違うからですか?(全員挙手)

Oさん:
ICU高は独特の傾向があるので、はじめは解けなくても何年分もやっていくのがよいと思います。10,11月くらいから、苦手なテーマを重点的にやるとよいと思います。

Sさん:
明治、早実を10年分くらいやりました。

M君:
3教科とも、過去問を解いていって、できなかったところを見てもらうという授業にしていました。

H君:
M君と一緒で、過去問を見てもらう授業をしていました。僕の場合は、数学は進度が早くて、中3春から過去問に入りました。


Q.これから受験、という新中3の方が多いと思うので、1年前は何をしていましたか?そのときの成績はどうだったか、教えてください。

Oさん:
ちょうど一年前に帰国したので、遅れを取り戻すためにTOMASに入りました。偏差値ははかったことがありません。数学は2コマ取って、1コマは受験内容の先取り、もう1コマは補習と苦手分野の授業としていました。

Sさん:
数学が苦手で、中3の内容を詰め込んでいました。スピードが速く、宿題も多く、ついていくのに必死でした。

H君:
国語の偏差値が27でした。英数国で偏差値45くらい。それでも、先生が励ましてくれて頑張れば受かるかなと思っていました。諦めなかったので受かったと思います。

S君:
中3春にTOMASに入ったときは未習単元もありました。5月の模試では偏差値64でした。

Sさん:
中3春で数学の偏差値37くらい。3教科とも偏差値が10~15くらい上がりました。


Q.どうやって成績を伸ばしたのでしょうか?

H君:
やっぱり勉強量です。週50時間と決めてやっていました。

Sさん:
早慶特訓で週50時間と言われたので、記録シートにつけてやりました。土曜は早慶特訓でシートを提出するから頑張れ、疲れてくる水木を頑張ればやれると思って頑張っていました。5:30に起きて計算練習することから始め、放課後はTOMAS自習室に直行しました。平日は5~6時間でしたが、土日は12時間くらい勉強しました。
陸上競技部の練習が月~金あって、1学期は週45~50時間でしたが、2学期からは50時間以上勉強しました。


Q.勉強の量とくれば、質の話になりますが、勉強の質として、こうすればよかった、こうしたから良かったということがありますか?

Mさん:
携帯をなくして効率を上げればよかった、朝方にすればよかったと思います。

S君:
電車の中で勉強と休憩をして、家ではすぐに集中できるようにしたのが良かったと思います。時間割を逆算して、帰ってから勉強を始めるまでの時間が大事だと思います。


Q.数学はどうやったら伸びますか?

H君:
数学はシンプルな教科で、解けば解くほど、既視感のある類題に出会えて解けるようになります。

Oさん:
数学は苦手で、前に見たのも忘れてしまいました。忘れたのも、もう一度調べてやり直すとだんだん定着してきて、解けるようになると思います。


Q.国語が得意な人、秘訣を教えてください。

Sさん:
作者や主人公のキャラクターを読み取ると、問題が解きやすくなります。初めは、理屈で消去法で解こうと思っていましたが、ダミーの選択肢は作り込まれているので、正解を選ぶ方がよいと先生にアドバイスされました。

S君:
論説文など、最初は読み方がわからず理解もしていませんでした。論説文では、筆者の主張は、一般常識とは少し違ったものであることが多いと先生に教わりました。「一般常識」そのものを知らないとそれもわからないので、授業ではそういった周辺知識も教えてもらいました。

H君:
僕は漢字がわかっていなくて、その知識をつけていきました。国語の知識はかなり大事だと思います。


Q.英語の成績を伸ばすにはどうしましたか?

H君:
とにかく単語を覚えることです。ターゲット1400をやりました。

Oさん:
アメリカの英語と受験英語は違うので、文法を中心に勉強しました。

Sさん:
個別指導で、過去問を題材として、解き方を教えてもらっていました。


Q.自分でやってよかった勉強法、ダメだった勉強法を教えてください。

M君:
英文法を中心に学ぶことで、成績が伸びたと思います。合わなかったのは、家で勉強すること。TOMASの自習室に行って勉強量が増えました。

H君:
国語は、漢字などの知識系を勉強することが効率的でよかったです。何度も読んで読解のトレーニングをするのは合いませんでした。

S君:
漢字などを書いて覚えることは合いませんでした。空き時間に電車などで公式を覚えることは良かったです。いろいろな解き方を覚えていないと、問題に太刀打ちできないので、公式の暗記はとても役立ちました。

Mさん:
朝早く起きて勉強するのは合いませんでした。私自身は夜型で、夜の方が冴えていたので、自分に合った方を選べばよいと思います。また、得意科目ではなく、それ以外の科目に時間を割いたのが良かったと思います。英語が得意で、国語が不得意でしたが、国語は勉強しようがないと思っていたので、成績が不安定な数学に注力しました。

Oさん:
隙間時間を利用して不得意科目を頑張ったことが良かったと思います。合わない勉強法は、分からなかったことをまとめノートにすること。書いても覚えられないし、効率が下がると思いました。

Sさん:
英語の長文の周辺知識や一般教養に触れていくのが良いと思いました。


Q.最後に受験生にメッセージをお願いいたします。

Sさん:
受験勉強は長くてつらいことも多いけれど、これだけまとめて勉強する機会は受験しかないので、頑張ってほしいです。

Oさん:
つらいこともありますが、落ちてしまってもよいので、チャレンジすることが大事だと思います。

Mさん:
合格したときのことを思い描いてモチベーションとして、マイペースに落ち着いてやればできると思います。

S君:
受験生の自覚が薄かったけれど、今の段階ではそれでも大丈夫だと思います。自分のペースで頑張ってください。

H君:
国語の偏差値27の自分でも受かったので、諦めないで頑張ってください。

M君:
勉強すればするほど実力がついてきて目標が新たになったり、わかることが増えて楽しくなってきたりするので、マラソンのように頑張ってもらえればよいと思います。


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