
医学部入試問題分析

昭和大学 【2025年度 物理】
基本情報試験時間:2科目140分/問題数:大問4題
分析担当安部 雄太
分析担当安部 雄太
出題内容・難易度
| 大問 | 出題内容 | 出題形式 | 難易度 |
| 1 | 波動(ドップラー効果) 等速円運動を行う音源のドップラー効果 |
記述式 | 標準 (5)のみやや難 |
| 2 | 力学(単振動) ばねに接続された小球Aとそれに接するように置かれた小球Bの運動 |
記述式 | 標準 |
| 3 | 電磁気(交流) RLC直列回路 |
記述式 | 標準 |
| 4 | 波動(干渉) 薄膜の干渉 |
記述式 | 標準 |
問題分析
- 波動(ドップラー効果)からの出題。等速円運動を行う音源から発せられる音波に対して、観測者が聞く振動数や、音波が聞こえるまでの時間間隔などを問う問題であり、典型問題であった。そのため、(1)~(4)までは確実に得点したい。
(5)、(6)では、任意の時刻tにおいて観測者が聞く音波の振動数や、それをグラフ化する問題と、音源が音速を超える際に起こる現象(知識事項)を問う問題が出題された。(5)については時間をかければ解ける問題であるため、作図等を行い正確に処理したい。 - 力学からの出題。滑らかな床上にばねと接続された小球Aと、それに接するように置かれた小球Bの運動を問う問題であった。小球AとBが離れるまで、離れた後の運動では、単振動の周期や振幅が異なるため、作図等でミスを防いで正確に得点したい。
- 電磁気からの出題。抵抗・コイル・コンデンサーを直列に接続した交流回路(RLC直列回路)についての内容を問う問題であり、典型問題であった。
- 波動からの出題。薄膜に対して垂直、斜めに単色光を入射した際の強め合いを問う内容であった。こちらも典型問題であるが、前半と後半で使用する文字の設定が多少異なる部分等があった。細かい部分で得点を落とさないように注意したい。
総評
大幅な難易度の変化はないが、昨年度に比べて問題数は減少し、全体を通して典型問題からの出題となったため易化した。
これまでの昭和医科大学の物理の出題傾向として、実験・思考問題に加えて残りが易~標準レベルの典型問題であり、傾向としては本年度も変わらない。今年度は特に全問を通して典型問題であったため、作図や問題の設定の読み取りなどを正確に行い、大問1(5)、(6)以外を除いた部分はなるべく完答したい。
昭和医科大学の入試問題で合格点をとるには、典型問題を素早く正確に完答し、残った時間で大問1にて出題されることが多い「実験・思考問題」でとれる部分を得点することが必要となる。
「典型問題を落とさずに得点する」という部分については、とにかく日頃から詰まることなく自力で解けるまで、繰り返し基本~標準レベルの問題を繰り返す必要がある。日々の繰り返しの復習で基本内容を定着させ、標準レベルまでの問題でミスなく得点出来るようにすること、ただ問題を解くだけでなく、学習した内容をコンパクトに整理しながら体系化していくことが重要である。
加えて、なるべく早めに全体の範囲を1周終了させることも意識したい。特に今年度の大問3「電磁気(交流回路)」などは苦手とする受験生も多い単元となる。1周目の全体範囲の演習が終了後、これまでの学習の復習と並行し、苦手とする部分の強化や、年度によって出題される発展問題に対しての演習を余裕をもって進めていきたい。
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