医学部入試問題分析

杏林大学 【2025年度 英語】

杏林大学 【2025年度 英語】

基本情報試験時間:60分/問題数:大問4題
分析担当大久保 歩
出題内容・難易度
大問 出題内容 出題形式 難易度
文法・表現 選択 標準
文法・表現 語句整序 やや易
読解・会話文 文整序 標準
(1)長文読解:心理的安全性 選択 やや易
(2)長文読解:集団心理の実験 選択 標準
問題分析
Ⅰ. 近年の傾向と同じく文法・表現の空所補充問題10問。文法3問(no matter +疑問詞、時制、比較)、語彙・表現7問(dwell on, hear of, rest assured, at all, remain to be seen, 「産む」の意味のbear, for want of〜)で構成。文法・表現ともにほぼ基礎から標準レベルの知識で対応できるが、あまり出題されない知識も問われている。
<対策>文法については各単元に穴がないように反復練習で確実に定着させておくこと。表現についても問題集を繰り返し演習するだけでなく、文章読解のなかで最新表現に触れておくとよい。8問以上、できれば満点を狙いたい。
Ⅱ. 近年の傾向と同じく語句整序問題5問で標準レベルの問題。標準的な文法・語法を問う問題(how come〜, 使役動詞have, so〜(that))がほとんどだが、単語の知識を問われる問題(outweigh, corrupt)も見られた。
<対策>整序作文の問題を演習し、短時間で問題を解けるようにしておきたい。文型など文法の知識を活用して文を組み立てるだけでなく、文意を考えてどのような表現が使われているのかを推測しながら解くように注意する。満点を狙いたい。
Ⅲ. 近年の傾向と同じく文整序問題5問。文章整序3問(A:外国の大学との提携、B: 電車の遅延、C: AIによる時代の変化)と、会話文整序2問(D: 道案内、E: バルセロナ旅行)で、会話文のひとつがやや複雑になったが、問題は全般に特に難しくない。
<対策>過去問演習を通して文整序問題の解き方を身につけておくこと。代名詞や冠詞と接続詞やディスコース・マーカー(however, thereforeなど)に着目し、確実につながる文を確定させるとともに、リード文から文章全体の要旨を推測し、文章として自然な流れを作るようにする。また、否定疑問文の受け答えなど会話に特徴的な表現も参考書などで習得しておくとよい。慎重に解いて少なくとも4問、できれば満点を狙いたい。
Ⅳ. 脱文挿入は英文1だけに含まれ、全体で、空欄補充3問、語彙の意味確定2問、代名詞の指示内容1問、内容一致3問。(英文1):最初の段落で主題が示され、そのあと具体的な事例で説明される、典型的な科学論文形式。構成が見えれば読みやすい。(英文2):主題自体は難しくないが、実験の描写がやや分かりづらく、主題との関連を見失うと読みづらかったかもしれない。
<対策>医療や科学だけでなくさまざまなテーマの長文を読み、背景知識を広げておくこと。また、読解演習を通して段落ごとの要点や文章の要旨を読み取る技術を身につけておく。脱文挿入の問題については解き方(代名詞やディスコース・マーカーへの着目など)を確立しておきたい。少なくとも8問、できれば満点を狙いたい。
総評
ここ数年と大きく変わらない問題傾向だった。全体の難易度に大きな変化はなく、難易度はそれほど高くない。合格のためには80%以上の得点を目指したい。第Ⅰ問から第Ⅲ問の文法・表現、語句整序、文整序でまず確実に得点を積み重ねておく。ここまでで時間的余裕をもたせ、第Ⅳ問は解答根拠を丁寧に確認しながら解きたい。文法や語法は問題集の演習を繰り返し、定着度を高めておくこと。整序作文や文整序の解法テクニックも身につけておきたい。長文演習は医学や科学だけでなく幅広いテーマの文章に触れておくこと。

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