
医学部入試問題分析

日本医科大学 【2025年度 英語】
基本情報試験時間:90分/問題数:大問3題
分析担当渡邉 渡邉
分析担当渡邉 渡邉
出題内容・難易度
| 大問 | 出題内容 | 出題形式 | 難易度 |
| Ⅰ | 【長文読解】 段落主旨把握・内容についての説明(記述解答)・内容一致文選択 動詞選択(共通選択肢・適する形に直す)・説明答案作成(英作文)・文法正誤 |
選択・記述 | 標準 |
| Ⅱ | 【英作文】 Ⅰの文章の論旨をふまえた意見文作成 |
記述 | 標準 |
| Ⅲ | 【語義・発音・アクセント】 発音アクセント3問、語彙問題10問 |
選択 | 標準 |
問題分析
Ⅰ. 【文章題材】 なぜ私は75歳での死を望むのか 約2050words
平均寿命が延びている現代において、75歳を1つの目安としてそれ以降は延命につながる処置をせずに自然な死を受け入れようと考えている筆者の考えを述べた文章。筆者は自分の個人的な意見であるとしているが、高齢社会における生き方を改めて考えさせられる内容である。本文の読解については、ここ数年の中で最も易しく、論旨を把握しやすい。例年のPART1、PART2の2部構成ではなくなり、ひと続きの文章であった。2000語レベルの文量の多さは例年通りである。文章そのものは易しいが、設問の難度が上がったことが本年度の大きな特徴である。問1の動詞選択は段落論旨に関わるところであり、必要に応じての語形変化は完了形の過去分詞、修飾用法の現在分詞、本文の動詞としての用法が各2つずつとバランスよく出題されている。問2の文法上の誤り指摘は、中学英語レベルであり完答必須。問3、4、5の説明問題は、昨年同様、日本語での記述に加えて、英文での記述が求められた。いずれも論旨部分であり、対応箇所を探すのは容易である。問6~11の内容一致文選択、ここが難所である。6題中、4題において当てはまる答えを全て選べという設定で出題された。4つの選択肢のうち正解が1つとは限らず、2つ、3つの可能性もあり、より厳密な一致・不一致判定が求められる。正確に当てきらない限り得点にならないため、難度が高く、また解答時間も通常の設定よりも必要となる。
平均寿命が延びている現代において、75歳を1つの目安としてそれ以降は延命につながる処置をせずに自然な死を受け入れようと考えている筆者の考えを述べた文章。筆者は自分の個人的な意見であるとしているが、高齢社会における生き方を改めて考えさせられる内容である。本文の読解については、ここ数年の中で最も易しく、論旨を把握しやすい。例年のPART1、PART2の2部構成ではなくなり、ひと続きの文章であった。2000語レベルの文量の多さは例年通りである。文章そのものは易しいが、設問の難度が上がったことが本年度の大きな特徴である。問1の動詞選択は段落論旨に関わるところであり、必要に応じての語形変化は完了形の過去分詞、修飾用法の現在分詞、本文の動詞としての用法が各2つずつとバランスよく出題されている。問2の文法上の誤り指摘は、中学英語レベルであり完答必須。問3、4、5の説明問題は、昨年同様、日本語での記述に加えて、英文での記述が求められた。いずれも論旨部分であり、対応箇所を探すのは容易である。問6~11の内容一致文選択、ここが難所である。6題中、4題において当てはまる答えを全て選べという設定で出題された。4つの選択肢のうち正解が1つとは限らず、2つ、3つの可能性もあり、より厳密な一致・不一致判定が求められる。正確に当てきらない限り得点にならないため、難度が高く、また解答時間も通常の設定よりも必要となる。
Ⅱ. 大問Ⅰの文章をふまえ、筆者の意見にどの程度同意するかという非常にシンプルな出題であった。例年通り、筆者の意見の要約を書いたうえで自分の意見を述べるというスタイルである。大問Ⅰの論旨が分かりやすかったこともあり、ここ数年の中では、最も書きやすい。十分に解答時間を確保することが出来たかどうかがポイントである。
Ⅲ. 発音・アクセント・語義をテーマとする設問。これまで出題されていた文法問題は大問Ⅰに移っている。同じ接頭辞を持つ似た単語の識別、英文で書かれた定義に当てはまる単語の選択を問う構成は例年通りであった。
総評
昨年度と同様の大問構成であり、非常に長い文章を題材とする長文読解、その内容を要約した上での意見文作成(英作文)が特徴的である。ここ数年の中では非常に易しい文章であり、苦戦することなく各段落の論旨および全体主旨を把握することが出来たものと思われる。一方で、設問にはやや苦戦を強いられたというのが本年度のポイントであろう。内容一致・不一致の判断にあたり、論旨把握に加えて、選択肢の文および本文対応箇所の精読が高いレベルで求められた。今年の傾向が続くならば、それに備えて、より厳密な正誤判定、十分な根拠をもって一致・不一致を判定する訓練を普段から行うことが必要である。正解・不正解だけで済ませずに、なぜそう言えるのかを明確に説明していく学習を行うこと、また、そのために1文の精読および段落の論旨分析の両面を高いレベルで行うことが出来るように土台を作り上げていくことが必要である。
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