
中学入試に出る理科実験
science-experiment
近年、中学入試の理科では、身のまわりの物事の仕組みについて考え、もっている知識と相互に紐づけていく取り組みが求められています。「どうして?」という日常の素朴な疑問を大事にすること、実験・観察に関連した出題に対応できるような学習を進めておくことが大切です。
このコーナーでは、実際に中学入試で出題された問題に触れながら、ご家庭で取り組める簡単な実験を紹介します。

【中学入試に出る理科実験⑩】筑波大学附属駒場中で出題された燃焼に関する実験と駒場東邦中で出題されたドライアイスに関する実験
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今回は、ものの燃え方と空気の動きに関する実験を紹介します。
実験1 ろうそくとペットボトルで酸素のはたらきを見てみよう!
※この実験は、火を使います。必ず大人の人と一緒にやりましょう。
①底をくりぬいたペットボトルとろうそくを用意します。

②火のついたろうそくに蓋をしたペットボトルをかぶせると火はどうなるでしょうか?

③底にすきまをつくるとろうそくの火はどうでしょうか?

④蓋をあけたらろうそくの火はどうなるでしょうか。

【問題】
(1)下記図①~④の中で、すぐにろうそくの火が消えるものはどれですか。

(2)図2でろうそくが消えた後の容器内の気体の量は、ろうそくに火をつける前と比べてどうなりましたか?ちっ素、酸素、二酸化炭素についてそれぞれ答えましょう。
【解答】
(1)図1、2
(2)ちっ素(変わらない)
酸素(少なくなっている)
二酸化炭素(多くなっている)
ろうそくの火が燃え続けるには酸素が必要です。空気中には酸素があるためろうそくの火は燃え続けることができます。図1・2では容器内の空気の動きがなく、酸素が少なくなってすぐに消えてしまいます。図3・4は容器内に空気が入るので、燃え続けることができます。
空気の動きは線香の煙を近づけるとわかりやすくなります。
ものが燃える条件は下記動画でも解説しています。
次に、駒場東邦中で、ドライアイスをテーマとする出題がありました(2020年理科)。
今回は、ドライアイスを使った実験を紹介します。
実験2 ドライアイスを使って物質の性質を探ろう!
アイスクリームを買うとついてくる冷たいドライアイス。実は固体の二酸化炭素です。家庭でも身近なものですが、物質の状態変化や気体の性質を学ぶときにとてもよい材料です。駒場東邦中などの難関校でも頻出分野ですので体感しておくことでさまざまな問われ方に対応できるようにしましょう。
※実験中は必ず換気をしてください。ドライアイスを手で触らないでください。
◆袋がふくらむ? 昇華のひみつ
袋にドライアイスを入れて口をしっかり閉めるとどうなるでしょうか。

②しばらくたつと、袋がどんどんふくらんできました。

固体が気体になる(「昇華」といいます)ことで、体積は約800倍になります。

◆泡だらけ! 激しく溶けるドライアイス
①ドライアイスを水の入ったボウルに入れると白い煙が出てきました。

②台所洗剤を垂らすと・・・

③一気に泡が発生しました。

【問題】①で出てきた白い煙は「水」と「二酸化炭素」どちらでしょうか。
【解答】水
ドライアイス(固体)は約マイナス79度で気体となります。水中でドライアイスは気体となり、ドライアイスで冷やされてできた小さな水の粒をふくむ二酸化炭素の泡が発生します。この小さな水の粒が白い煙の正体です。
ちなみに二酸化炭素の気体は無色無臭です。
調べてみよう
・ドライアイスをお湯に入れると泡が出る勢いはどうなるでしょうか。
・小さな水の粒が白く見えるのはなぜでしょうか。
◆火が消える? 二酸化炭素の性質を探ろう
①水そうにドライアイス、火のついた大小のろうそくを入れます。

②しばらくたつと、小さなろうそくの火が消えます。

◆二酸化炭素を上から垂らしてみよう
①ビーカーにドライアイスを入れ、ろうそくの火の上から近づけます。

②白い煙をかけると火が消えました。

二酸化炭素は火を消す性質があるだけでなく、空気より重いことがわかります。ろうそくの火の周りの酸素が少なくなることで火が消えます。(このことを窒息効果といいます。)
調べてみよう
・空気中の酸素濃度は約21%、ちっ素が約78%、アルゴンが約0.93%、二酸化炭素が約0.03%です。では、酸素を50%、二酸化炭素を50%になるように調整した空気中では、通常の空気中と比べてろうそくの火はどうなるか考え、調べてみましょう。
ドライアイスの関連実験は動画で公開中です!
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■実験監修
TOMASサイエンス教室 矢野 仁(やの ひとし)先生
TOMASの教室で理科実験プログラムを開催している。子どもたちの「なぜ?」「ふしぎ!」を引き出す問題発見型のプログラムに定評がある。
<TOMASサイエンス教室はこちら>
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