千葉大学
基本情報
試験時間:80分/問題数:大問3題
分析担当
横倉 光男

出題内容・難易度

大問 出題内容 出題形式 難易度
長文
「うたた寝から創造力を引き出す」
下線部和訳(1問)/内容説明(4問)/同意語選択(5問) 標準
長文
「無知を認めた近代科学」
英文空所補充(英語)(4問)/ 同意語選択(2問)/
英文完成選択(2問)/ 内容真偽(4問)
標準
英作文 語句整序(5問)/ 指定語使用の書き換え(10問)/ 会話文完成(5問) 標準

問題分析

  1. 「うたた寝と創造力との関係」についての英文。去年よりも少し長いが注が詳しいので受験生にとっては読みやすいだろう。問1は下線部訳と内容説明の記述問題。
    問1:前文を指す関係代名詞which の構文、最初のThis wayは副詞となる 問2:下線部のある段落をよく読めば容易 問3:下線部のあとをまとめればよい 問4:3つとも手に持っているものであり「眠り」との関係を考える 問5:数字の出ている63から26を引くと37になる 問6:あまり見られない語句であるが、その語句の意味が分からなくても前後の語句で選べる←日頃から辞書を引かないで意味を推測するトレーディングをする
  2. 「無知を認めることが現代科学を発展させた」という話。注の語彙を参考にすれば楽に読める英文である。
    問1:本文の語句を用いて空所を完成する。問題文の中のキーワードを文中で探す→(1) modern science→① (2) Scientific Revolution→②(3)religious writings→③ (4)revised, contradictory→⑩ 問2:同意表現選択が2問→deficient, consistentlyとも受験ではよく出てくる単語/ 英文完成が2問→指定段落の内容を読み取る。 問3:内容真偽が4問→通常のT/Fに加えて「本文で書かれてないNG」がある→問題文の中のキーワードで場所を特定し真偽を判断する。 (1) observations→①b:F (2) medieval Europe→⑥:T (3) evolution→⑩:F (4)technology→①c:NG ←この記述はない。 
  3. 昨年度にはなかった語句整序、昨年度と同じ短い英文の指定語を使っての書き換え問題、会話文完成となっている。いずれも標準的なイディオム同意表現を学習していれば平易だろう。ただし時制や代名詞には注意する必要がある。高得点が望まれる。
    問1:not A but B / have problems ~ing / spend ~ing等が出題された。問2:get along with / put it out / must +完了形 find OC / make fun of:問題では主語になるのでmaking fun ofとなる / no matter whatの言い換え / despiteのあとの動名詞化 / if it had not been for / be in time / no sooner ~ than …の倒置形等が出た。 問3(1) not as well as I thought I would:思ったほど~ではない (2) than anywhere else:ほかのどの場所よりも ← elseがなかなか出ない (3) make up my mind → 中学イディオム (4) tell A to (5) in spite of space → spaceは不可算でaはつかない。

総評

 今年度は昨年度と比べ長文の下線部訳が3題→1題に減り、内容説明記述が8題→4題になった。昨年同様に英文は少々長いが注があるので内容は理解しやすいだろう。長文対策としては、当然であるが精読速読が必要である。構文系英文の全訳演習、センター・共通テスト過去問の長文速読、他の国立大学の類似記述問題を解くことで記述力をつければ合格点はとれる。ここで何点取れるかが勝負となるだろう。大問Ⅲでは最低8割はとりたい。基本文法、基本イディオムをマスターしていれば可能である。また記述は日本語能力もためされるので、英語のみならず日本語での読書が不可欠である。