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サレジオ学院中学校・高等学校
※この記事はTOMAS主催 サレジオ学院中学校・高等学校 学校見学説明会(2025年7月14日(水)開催)での講演内容をもとに作成しています。
社会のために働ける「25 歳の男づくり」
サレジオ会創立者ドン・ボスコの精神に基づき、アシステンツァ(ともにある教育)で社会のために働ける「25歳の男づくり」を行う、サレジオ学院中学校・高等学校(神奈川県横浜市・男子)。学年末には「サレジオ学院のルーブリック」をもとに、学力だけでない自分の成長を振り返るなど、ベースとなる人間力や価値観の養成を大切にしています。
中高一貫進学校らしい先取り教育ですが、1学年180名程度と小規模で生徒と教員の距離が近く、理解度をこまめに把握、必要なサポートが実施されます。学力はもちろん、人間的な成長も期待するご家庭からの支持の厚い学校です。
学校長挨拶:サレジオ会司祭・校長 鳥越政晴先生
校内見学の際には、生徒の様子を見てほしい。生徒が一番具体的に学校の様子を表す。本日はテスト返却でわちゃわちゃしているでしょう。
先日、高校野球、夏の選抜の予選に高3が大挙して応援に押し寄せた。自分のこと(受験勉強)はいったん脇に置いて、6年間共に過ごしてきた仲間のために、というのがサレジオ生。応援する吹奏楽部の高3にトランペット担当がおらず、パーカッション担当が1か月ほど練習してトランペットを吹いた。このように、ほかの人のために何かができるという心の背景には、自己肯定感がある。一人ひとりの子どもの中に自己肯定感が育つと、ほかの人のために何かをしてあげられる人になる。
サレジオでは「25歳の男づくり」と言っている。目の前の困っている人に手を差し伸べる。自分のお金、時間を、少し人のために差し出せる社会人になること。18歳の春に達成したこと(大学受験結果)は彼らの指標にならない。そのようなことで教員は人を見てはいけない。頑張るのは彼ら自身。目標に向かう彼らを応援する。
それは皆さんの取り組む中学受験でも同じこと。中学受験で頑張るのは受験生。大人は応援するだけ。一方で、中学受験は自己肯定感を育て、家族の絆を育むよいチャンス。成功に基づく自己肯定感だけでなく、失敗したときにも支えてくれる大人がいる、失敗しても大丈夫ということが自己肯定感につながる。家族の絆を深めるチャンス。各ご家庭にとって、中学受験が家族の絆を深めるきっかけとなるように願っている。
25歳の男づくり
学校概要
- 1960年創立、1975年中高一貫教育開始、1995年横浜市都筑区に移転。今の中1は66期生(184名)。
- 最寄り駅:横浜市営地下鉄グリーンライン北山田…生徒居住地域内訳(横浜60%、川崎20%、東京11%(1083名))
サレジオ会とドン・ボスコ
- 1859年ドン・ボスコ(イタリア)によって結成されたカトリック修道会(全世界130以上の国で活動中)。サレジオ修道会(男子・サレジオ学院、サレジオ高専など)、サレジアンシスターズ(女子・サレジアン国際など)。
- 青少年の父 ドン・ボスコ:子どもたちが愛されていると感じられるように関わることを唱え、実践→「アシステンツァ(ともにある教育)」教員はいつも生徒のそばで見守り愛情を注ぐ。過保護、何でもやってあげる、ではない。
クラス分け
- 中1-高1:毎年クラス替え(特別クラス、一般・帰国区別なし)。担任4名、副担任4名(ほぼ持ち上がり)。
- 高2・3:文系3、理系3クラス(各1クラス難関国公立)、担任6名、副担任6名。
- 学年通信(保護者にメール送付):保護者と学校は教育共同体。家でも学校でも同じことを言うことが大事。
25歳の男づくり:25歳になったときに神様から与えられた使命に気づく
- 中1・2:25歳のベースづくり、中3・高1:25歳のビジョンづくり、高2・3:25歳のレールづくりの3段階。
- サレジオ学院のルーブリック:中身の成長を図る指標。8つの価値観、11のスキルを1年に1回自己評価。学年を追うごとに価値観・スキルとも数値が上がる。成長の実感。
中1・2:25歳のベースづくり:キリスト教的価値観との出会い。学びと人格の基礎づくり
- 人間関係をつくる仕掛け:中1・4月オリエンテーション・キャンプ(入学式翌週2泊3日)、夏休み野尻湖林間学校(クラス毎、3泊4日)で、遊びを通じて友達をつくる。中2スキー教室、クリスマスパジェント(キリスト生誕劇・中2全員役割分担)。
- 体育祭:中1の時のクラスで6年間所属する団の色が決定。中1のクラス担任・仲間は特別になる。
- サレジオ祭:中学3年間はクラス企画。小学生が遊べる企画をすることが多い。
- 生活記録:家庭学習時間などの報告→先生がチェック(先生と生徒のコメント)。中学受験での学習習慣を維持。
- 中学での学習:特に英語(NEW TREASURE)と数学(体系数学。中3からは高校範囲)はしっかりやってもらう。
- 理科実験:3年間で50回ほどの実験。
- 放課後勉強会(任意参加)
- 部活動:縦の人間関係をつくれるので、推奨。加入率中95%、高87%。中学活動日は平日3日まで、完全下校18時。試験1週間前~試験終了まで活動中止。文化部は中高合同。テニスコート12面、グラウンド人工芝(野球部、サッカー部、陸上部が同時に活動できる)、体育館(冷房完備)、武道場、卓球場、中庭など、活動場所充実。
- 価値観のベースづくり:宗教の時間(中1週2、中2・3週1)、朝のはなし(週3回放送)、全校ミサ(感謝祭、慰霊祭、ドン・ボスコ祭)
中3・高1:25歳のビジョンづくり:社会と自己の結びつきを考える。将来の方向性の模索
- 25歳のOB講演会、しごと講演会(保護者が講演)、職場訪問(中3校外授業)。
- イタリア研修旅行(中3):ドン・ボスコの生まれ故郷、世界に視野を広げる。姉妹校との交流、バチカン訪問。
- 進路ガイダンス合宿(高1秋2泊3日):代々木オリンピックセンター、進路ガイダンスを泊りがけで行うのは珍しい。高2で文系理系に分かれる前に、しっかりと将来を考える。大学3年生以上のOB50名以上から、話を聞く。
- 語学研修プログラム(希望者全員参加可):フィジー中2夏休み2週間、フィリピン高1語学研修春休み9日間、カナダホームステイ夏休み2週間。オーストラリア短期交換留学(夏・定員あり)。
高2・3:25歳へのレールづくり:自己の方向性や価値観の確立、大学進学に向けて準備
- 体育祭・サレジオ祭は高2中心で企画・運営。
- 総合的な探究:CS(クリスチャン・スピリット、総合探究学習)、「論文2000」(高1)、「論文8000」(高2)…この論文で横浜国立大学の総合型選抜を受験・合格する生徒も。
- 受験サポート(高2・3):受験対策授業(高3~)、進路相談、教科担当者による丁寧な添削指導など。
- 自習室「サビオ館」(高2・3):21時まで自習可。大学生チューター常駐。
- 春期・夏期・冬期講習(中1~):冬期は高2・3のみ。
- 勉強合宿:4泊5日、学年別高2・3。130名/180名程度参加。受験は団体戦。
進学
- 現役進学137名(卒業生184名):国公立28%、早慶上理私大医28%、他私大18%、海外2名、進学準備25%。
その他
- 25歳の集い、50歳の集い:節目の年に母校に集う。
- PTA(希望制)、保護者会は盛ん。
入試について
- 2025年度は一般入試A2/1(2.1倍)、B2/4(3.9倍)。一般入試日程は変えない。
- A・Bの傾向、形式は一緒。両方受験の優遇なし。足きり点なし。4教科総合点で合否判定。
- バランスの良い出題。合格目安65%前後。特に例年算数で差がつく傾向。
サレジオの生活
- 8:35朝礼開始だが、8:15登校推奨(体操着に着替えて終日過ごす)。
- スマホ持ち込みOK(朝礼で貴重品とともに回収、終礼で返却)。
- 昼は弁当持参が多いが、中1から食堂利用可(日替わり定食2種、麺類、カレーなど)。校内コンビニ(11:30-18:20営業)あり。