おかあさんの参考書

中学受験の真っ最中のこの時期、親が子どもにしてあげられることは?

菅原裕子

中学受験の真っ最中のこの時期、親が子どもにしてあげられることは?

いよいよ、受験の本番期に突入しましたね。

ここまで親子で力を合わせて努力してきた、最後の仕上げの時期です。

もちろん、すでに試験が終わって、結果待ちの段階のご家庭もあるでしょう。

受けた試験の手ごたえがもうひとつだったと、気落ちしている子がいるかもしれません。

また、次の試験に向かって、緊張のあまり不安になっている子もいるでしょう。

いずれにしても、お母さんは、子どもが自分を信じて試験に臨めるようにしてあげたいものです。

お母さんが合否を心配するのもわかりますが、この時期に重要なのは、子どもがこれまで蓄積してきたものを充分に発揮できる環境づくりなのです。

そのために親にできることは何でしょうか。

親として、この時期に心掛けておきたいことをまとめてみましょう。

●常に堂々と平常心で

中学受験は、親子二人三脚の受験であることを思い出しましょう。

気持ちを前向きに保つことができれば、それだけ実力を発揮しやすいということを、私たち親は経験を通して学んできています。

しかし、子どもにはそれだけの充分な経験がありません。

ですから、試験は受けたものの、手ごたえがないと、「もうだめかも知れない」と思いがちです。

同時に、子どもは親の様子を見て、それに大きな影響を受けがちです。親の様子から自分を判断するといってもいいくらいです。

親が落ち着いていれば、子どもは落ち着いていてもいいというメッセージを受け取ります。反対に、親が心配してストレスを感じていると、子どもも今は心配するべき状態なのだと解釈します。

子どもに力を発揮させるためには、親が日々堂々と平常心でいることが大変重要なのです。

「できることはすべてやった。あとは自信を持って受験すること」と気丈に振る舞うことです。

かける言葉は「合格しよう」ではなく、「自信を持って思いっきりやっていらっしゃい」なのです。

 

これまでは、「絶対合格」を目指して親子でがんばってきたと思いますが、この時期はあまり結果にこだわらないことです。

結果にこだわりすぎると、親子ともに緊張の中で過ごすことになります。

まずは、親がこれまでの自分の努力を認めることが大事です。

それぞれの生活スタイルの中で、お母さんはできる限りのことをしてきたと思います。

「もっとこうしてやればよかった」「ああするべきだった」と考えたり、「どこも受からなかったらどうしよう」などと、未来を先取りして心配したりするのではなく、親としてできることはやってきたんだと認めてください。

その上で、何より子どものがんばりを認めてください。子どもは、本当によくやってきました。そのことは親がちゃんと認めてあげるべきです。

 

そして、子どもには普段と変わらない生活をさせましょう。

いつもと変わらない生活の中でこそ、子どもは落ち着きを感じます。

受験に専念させようと学校を休ませたりすると、子どもはかえって緊張してしまうものです。

合格は、子どもがその力を発揮したときに得られるのだと、親は心得ておきましょう。

●中学受験が子どもに与える影響は親次第

中学受験はよくも悪くも、子どもに大きな影響を与えます。

受験は、子どもが目標を持ち、それに向かって努力することを学びます。

また、コツコツやり続けることも学びます。時間をうまく使うことも学ぶのではないでしょうか。

そして合格は、努力すれば得られるものが大きいということを教えてくれます。

第一志望の中学に合格しなかったとしても、その体験を糧に、次の受験でよい結果を手にすることもできます。

 

しかし、その影響をよいものにするか否かは、親のフォローによります。

受験には、成功も失敗もありません。その結果をひとつの通過点として、次に子どもをどこに導くのかが大切です。

まずは、ひとつひとつの結果に、あまりとらわれないように気持ちを切り替えることです。

第一志望校の合格が得られなかったとしても、落ち込む必要はありません。

それを糧に、次の結果を目指せばいいのです。

この時期、そんなふうに心の器を大きくして、心静かにお過ごしください。

そんなお母さんの様子を見て、子どもはよい影響を受け、力を発揮することができるようになるのです。

著者プロフィール

菅原裕子
菅原裕子
すがはらゆうこ

NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事。有限会社ワイズコミュニケーション代表取締役。1977年より、人材開発コンサルタントとして企業の人材育成の仕事に携わり、従来の「教え込む」研修とは違ったインタラクティブな研修を実施。参加者のやる気を引き出し、それを行動に結びつけることで、社員と企業双方の成長に貢献。後に、企業の人育てと自分自身の子育てという2つの「能力開発」の現場での体験をもとに、子どもが自分らしく生きることを援助したい大人のためのプログラム「ハートフルコミュニケーション」を開発。各地の学校やPTA、地方自治体の講演やワークショップでこのプログラムを実施し、好評を得ている。著書に『子どもの心のコーチング』『子どもの「やる気」のコーチング』(以上、PHP文庫)、『子育てが変わる親の心得37』(幻冬舎)等。

公式ホームページ『NPO法人 ハートフルコミュニケーション』


菅原先生の記事一覧

TOMASサイトのオススメ

合格まんが 中学受験志望校対策相談室 TOMAS校舎インタビュー

Article List記事一覧

Recommendオススメ記事

おかあさんの参考書
難関校合格へのブレイクスルー

新着記事New

カテゴリCategory

  • ICU(1)
  • OB・OGインタビュー(1)
  • TOMAS主催イベント記事(9)
  • あるある漫画(29)
  • おかあさんの参考書(45)
  • サレジオ学院中学校(1)
  • ふでばこ(3)
  • ボクの・ワタシの志望校対策(22)
  • ラ・サール中学校(1)
  • レポート(8)
  • わが娘の中学受験チャレンジ日記(13)
  • 一橋大(2)
  • 世田谷学園中学校(2)
  • 世界史(4)
  • 中央大学附属横浜中学校(1)
  • 中学受験(33)
  • 会員紙Schola(1)
  • 会員誌Schola(1)
  • 佐久長聖中学校(1)
  • 佐倉三咲子さん(13)
  • 函館ラ・サール中学校(1)
  • 北里大(1)
  • 医学部(2)
  • 医学部受験(6)
  • 国語(12)
  • 國學院大學久我山中学高等学校(1)
  • 城北高等学校(3)
  • 大学受験(15)
  • 女子学院(2)
  • 女子学院中学校(1)
  • 小学生(3)
  • 巣鴨中学校(1)
  • 広尾学園中学校(医進・サイエンスコース)(1)
  • 志望校対策(1)
  • 慶應(1)
  • 慶應大(1)
  • 慶應義塾中等部(3)
  • 慶應義塾大(1)
  • 慶應義塾普通部(3)
  • 慶應義塾湘南藤沢中等部(3)
  • 慶應義塾高等学校(2)
  • 数学(8)
  • 日本史(1)
  • 早稲田(2)
  • 早稲田大(2)
  • 早稲田大学本庄高等学院(1)
  • 早稲田大学高等学院中学部(2)
  • 明治大学付属明治中学校(1)
  • 普連土学(1)
  • 東京大(3)
  • 東京学芸大(1)
  • 東京学芸大学附属竹早中学校(1)
  • 東京工業大(1)
  • 東京理科大(1)
  • 東京都市大学付属中学校(1)
  • 東工大(1)
  • 栄光学園中学校(1)
  • 栄東中学校(2)
  • 栄東中学校(東大クラス)(2)
  • 栄東高等学校(1)
  • 桐朋中学校(1)
  • 桜蔭(1)
  • 桜蔭中学校(1)
  • 歴史(2)
  • 浦和明の星女子中学校(3)
  • 海城中学校(1)
  • 淑徳与野中学校(1)
  • 渋谷教育学園幕張中学校(3)
  • 渋谷教育学園渋谷中学校(1)
  • 渋谷教育学園渋谷中学高等学校(1)
  • 現役合格(1)
  • 理科(4)
  • 社会(4)
  • 立教新座中学校(1)
  • 筑波大附属駒場中学校(2)
  • 筑駒(2)
  • 筑駒中(1)
  • 算数(16)
  • 聖光学院中学校(1)
  • 自修館中等教育学校(1)
  • 英語(13)
  • 菅原裕子先生(18)
  • 親野智可等先生(22)
  • 語呂合わせマンガ(6)
  • 講師のおすすめ作品(2)
  • 豊島岡女子学園中学校(2)
  • 週末おでかけ情報(4)
  • 都立(1)
  • 開成(2)
  • 開成中学校(3)
  • 開成高等学校(1)
  • 開智中学校(先端クラス)(1)
  • 難関校合格へのブレイクスルー(28)
  • 青山学院中等部(1)
  • 駒場東邦中学校(1)
  • 高校受験(10)
  • 高校生(1)
  • 鳥居りんこ先生(5)
  • 麻布(1)
  • わが娘の中学受験チャレンジ日記
    • facebook
    • twitter
    • サイトポリシー